「歌姫」まとめ後編

「歌姫」まとめ後編
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http://www.tbs.co.jp/uta-hime/
#7
太郎が記憶を失くす前の妻だったという美和子。しかし、当の太郎は全然美和子のことを憶えていなかった。思わずオリオン座を飛び出してしまう美和子・・。
迎えにきていた山之内の親分は、いっしょにおればいつか思い出すじゃろと美和子を励ます。美和子は一度東京に帰って再び土佐清水に戻ってくると誓うのだが・・。
しかし・・土佐清水を狙っていた親分とも太郎は意気投合し町は平穏を取り戻して、鈴ともようやくうまくいきそうな雰囲気になって、よかったよかったという所でまさか山之内の親分の知り合いが太郎の過去を揺さぶる人物だったとは!世の中こういうものなの?ほんと、うまくいかん!
浜子は親分と美和子の会話を聞いてしまい、そして美和子が過去太郎の妻だったことを知ってしまう。もちろん太郎にも鈴にもそのことは内緒にしているのだが・・。
鈴は鈴で美和子の太郎を見た時に流したあの涙を忘れられないで元気がない。食卓に出した沢庵もはじの方がくっついて繋がってしまっている・・。東京の話題で盛り上がってもうちは東京には興味がないきとさっさと台所にいってしまうのだ。太郎がいっしょに中村に行くことを話しかけても、うん、そうやったねとなんとなくノリが悪い・・。太郎もえっ?ととまどってしまうのだが・・。だけど、「どこにも、いかんといてや・・」とさりげなく太郎に言う鈴。せ、せつねえ、もう嫌な予感しまくっちゃってるんだよな。
オリオン座によく遊びにきているジェームス。彼は映画をいつか作りたいと夢みていて、太郎の映写技師の仕事を手伝っている。そんなジェームスに、「おまんは実際いつまでもここにおるわけにはいかんやろ?でっかい夢もあるわけやし」と太郎。「太郎さんと鈴さんが結ばれるが見届けたら帰りますき!」とジェームスは茶化す。鈴は鈴でメリーにがんばるがでと励まされる。みんな太郎と鈴のことを気にかけて応援しているのだが、やはり鈴の表情は暗い・・。
そんな時晋吉が大変です!と駆け込んでくる。太郎君の奥さんの話聞きましたか!?と。どうやら鯖子が言いふらしているらしい。このままじゃ鈴と太郎の耳に入るのも時間の問題・・と心配な浜子。勝男や泉も途方にくれてしまう。
勝男は鯖子にあまり余計な事言いふらすなやと言いにいくが「そんなら、黙っちょってもかまわんけんど、それで誰が幸せになるがじゃ!太郎にとっても何がほんとの幸せか。これはとんでもない奇跡ぜよ、太郎にとってもあの丸顔にとっても」と意味深な台詞を言う鯖子。勝男も渋い顔をして海を見つめてしまう。
帰ってきた勝男は太郎に聞いてみる。この仕事に不満はないかえ?太郎はもともとこの仕事やりたくて始めたわけじゃないろ?と。太郎は、助けてくれたのが社長で幸運じゃった、できればずっと映画の関わる仕事しておれたらええと思うちゅうぜよ。と言ってくれるのだが・・。
鈴は泉に相談している。記憶が戻ったらほんとに全部今の生活忘れてしまうがか?戦争終わってもう10年以上ちや、太郎ちゃんがうちに来てからもう10年以上ちや・・と。泉は、たとえ記憶が戻ってもこんなにずっといっしょにいるんだから全部忘れることなんてないろ!と励ます。しかし・・今回なんでこんなせつない感じなんだ(泣)
鯖子が太郎と美和子のことを言いふらしているのを知ったジェームスは怒り、もう鯖子の宿もやめると憤る。だが、勝男はジェームスに語りだす、鯖子がなぜ町をふらふらしてるか知っちゅうか?と。土佐清水でも美人で評判だった鯖子は仲がよかった恋人を行方知れずでなくしてしまった。それからずっとくる人くる人確かめて回っているという。鯖子さんにしてみれば美和子さんの気持ち痛いほどわかるのかも知れんね・・とメリーもしみじみと付け加えた。「それでも・・太郎さんは鈴さんといっしょになるべきだと思うき」ジェームスは答える・・。
そしてついに!太郎が美和子と結婚していたということを鈴に言ってしまうクロワッサンの松。もう!こいつはどーしようもない男じゃ!(泣)
鯖子の旅館に再び現れた美和子。本腰いれて太郎にアプローチするつもりだ。「応援するつもりも邪魔するつもりもない、自分の気のすむようにやったらええき」と言い鯖子は太郎と美和子を引き合わせるのだった。
太郎に自分が戦争未亡人だと語る美和子。でも最近死んだはずの主人が生きていたことがわかったと付け加える。「惚れちょった男に惚れ抜いて惚れ抜いて惚れ抜きゃ、いつか必ず出会えるがぜよ・・生きてる間に出会えんでも生まれ変わったら出会えるがぜよ・・」太郎もロマンティックなこと言ってしまったと照れながらもしみじみと言う。「そういうこと熱く語るのはね、熱い恋愛してる証拠だわ・・そういう惚れてるおなごがいる証拠だわ」とわざと明るく振舞って言う美和子。「そういうわけでもないですけどにゃあ・・」「惚れ抜いて惚れ抜いて出会った男には出会うだけだろうかねえ?」とせつなく笑いながら言う美和子に、太郎は、そんなことないろそんなふたりは必ず幸せになるがちや・・「おめえがその男だ!おめえが私が惚れぬいた男だ!」その会話を聞いてしまっていた鈴・・涙が止まらない・・。


#8
「おめえがその男だ!おめえが私が惚れぬいた男だ!ひさしぶりだねえ・・勇さん・・」美和子はついに自分が太郎の妻だったと本人に告白した。だが・・太郎は戸惑いを隠せない。そして・・鈴も美和子と太郎の会話を聞いてしまい、太郎への気持ちを抑えてしまうように・・。
山之内の親分がオリオン座の岸田家に赴き、太郎と美和子のことを説明し始める。及川勇一という名が本名だった太郎は政治家の息子で、東京帝大出身のインテリ、美和子とは許婚だったようだ。だが、戦争で家族はみんな亡くなってしまって天涯孤独の身だという。ゲルマンら町の人達も美和子から太郎の過去を聞いて驚き騒ぐ!太郎が東京帝大の出身なんてありえんやろ!!だが・・美和子も山之内の親分も今の太郎は本来の姿ではないと言うのだった。
証拠はないんですかね?晋吉の夕食の団らん中の何気ない一言で鈴は美和子に会いに行く。太郎の昔のことを本当に知っているかどうかたしかめたかったのだ。
美和子の口からでる太郎の昔は鈴が前に引っかかっていたことへの回答として鈴の心に突き刺さる。そして、とどめに太郎の若い頃の写真を見せられ傷心のまま帰宅するのであった・・。
とぼとぼ夜道を歩いている鈴に太郎が迎えに来てくれていた。「飲みにきたがやないがかえ?」「おまん向かえにきたがじゃ、早よいくがぞ!」ちょっとうれしそうな鈴。こういう何気ない微妙な表情とかがこのドラマのよさなんだよね。ふたりで帰る所を見た美和子は思い出していた、前に鈴とふたりで恋の話をした時の事を。鈴の好きな男はもしかして・・・・。
「太郎ちゃんはあれやね、こじゃんとすごい人やったがね。頭がよーて、柔道が得意で、音楽の才能があって、ほんでお行儀がよかったんやろ!昔の太郎ちゃんの写真もっちょったがよ美和子さん・・なかなかの男前やったちや」鈴は走って部屋に戻ってしまった。
その頃、浜子は涙ぐみながら勝男に言う。オンボロ映画館の住み込みより東京の暮らしの方がええがやろうね・・と。勝男もうつむいてしまうのだった・・。
ふたたび太郎は鈴を中村に誘うのだが、鈴は断ってしまう。今はどうしていいかわからないからと。うう、太郎にとってもせつねえな・・こりゃ。
一方、太郎と鈴の関係が気になってしまった美和子はゲルマンにふたりの関係を聞いていた。そこへジェームスが現れる。厳しい表情で「鈴さんは太郎さんに惚れちゅうがです。みんな鈴さんの恋を応援してるがです!」と。それを聞いた美和子は鈴に会いに行く。何にも知らないでごめんねえ、でもわたすにとっても大事な人なんだ勇さんは・・。だが鈴は、ただの家族の一員です。それに過去のこと思い出した方が太郎にとってもいい、思う存分話していってください・・。その鈴の気持ちを察して本当に勇さんのこと好きなんだなあ・・と美和子。ああ!なんじゃもう!どっちもええ女じゃ、でも俺はやっぱり鈴を応援する!
「わしにも夢があったのやろか?・・」太郎は美和子に聞く。父親のあとを継いで政治家になることだったと話す美和子の言葉に太郎は再び戸惑いを感じるのだ・・。映画好きでもないまったく今の自分とかけ離れた及川勇一という自分。本当に自分は及川勇一という男だったのか?
クロワッサンの松がメリーの店で飲んでいた太郎のもとへ宣戦布告に来た。さっさとおまんは美和子お嬢様と東京に帰れや!と。鈴さんのことは自分にまかせろと言っているが、まかせられん!断じておまえにはまかせられん!松が言うには出所してきた久松の兄貴が山之内一家を継ぐということで自分もそれについていくという。この久松・・悪い奴で強そうだぞ。盛り上がってきたな!
言いたいこといって帰っていった松。メリーはあきれているも、松の鈴に対する情熱は本物だ、もしかしたらわかんきと太郎をからかうのだった。
そして鈴、どうやら太郎から誕生日にもらった首飾りをなくしてしまったようで太郎に泣きながらあやまる。だが、太郎はやさしい目で微笑み、鈴に首飾りを渡す。実は誕生日に買った真珠の首飾りは松のせこすぎる陰謀でバッタもんだったのだ。それを鈴に内緒で本物にとりかえようとしていたらしい。最近鈴となんかぎこちない太郎だったが、ちゃんと鈴のこと考えていたんだよな!鈴は「思い出の詰まったこれがええがちや!これ・・つけてくれんか・・」そして、鈴は太郎にキスをする・・。


#9
太郎にキスをする鈴。太郎も一瞬戸惑った表情をするが、こわれものを扱うかのようにそっと鈴を抱きしめた・・。
「うち・・キスしてしもうたちや・・」鏡を見つめ「くぅ~」とにやけてしまう鈴だが、その頃、美和子は今日もすっぽかされたとメリーの店で太郎を待っている。
「ねえ、わたすと勇さんはそもそもなして結婚したと思う?」とメリーに話かける美和子。親の決めた結婚聞いたけんど?とメリー。東京の女子大通うのに勇さんの家に居候させてもらった、親同士も仲よかったからと美和子は話を続ける・・「すかしたカッコして何やってもデキがよくて、なんだかちょっとキザだったねえ勇さん。秋田からでてきた娘っ子には東京の人はみんなキザに見えたけど・・最初なんだかとっつきにくい人だと思ってたからわたすはなんとも思ってなかった、いざとなったら結婚なんかしなくてもかまわねえと思ってたくらいだから。そしたら私のこと愉快でめんこい人だって勇さんわたすにのぼせ上がっちゃってさあ、ひまわりみたいな人だって・・。普段はあんまりしゃべらないけんども、笑顔がやさしくて・・そこにわたすも惚れちゃったんだなぁ」。美和子の太郎への気持ちが本当だとわかってしまうから・・メリーも鈴のことがあるから複雑だろうなあ・・。
ジェームスはいつものように太郎と鈴のことを気にかけてあいかわらず太郎を煽っている。「いっそキスでもすればええがやに!」ブッー!と飲み物を吐いてしまう太郎。その太郎の慌てぶりからジェームスはふたりの進展を喜びジャンプして喜ぶのだった!
だが、「やっぱりね・・あんたはわたすと向き合う義務があると思うんだ・・そんなに昔を思い出すのが嫌ですか?そんなに昔の自分を知るのが怖いですか?今夜はきちんとわたすと話す時間作ってください・・。」美和子は一生懸命太郎に訴える。
泉が無事女の子を出産し、晋吉も泣きながら喜ぶ。岸田家は一見明るく楽しそうだが、浜子と勝男はどこか不安そう。そして太郎は美和子に会いにメリーの店へいく。「いまだになんちゃ思いだせん、けんど10年辛い思いさせたがほんまじゃったらわしにも責任があると思うき・・。」「悪いの勇さんじゃねえ、戦争が悪いんだよ・・。」来てくれた太郎に喜ぶ美和子。その頃鈴は勝男から太郎は美和子のところに行ったと聞かされる。自分が一回ちゃんと話してこいと言ったと勝男。鈴は不安を隠せない・・。
太郎と美和子は楽しそうにメリーの店で飲んだ。そして鯖子の宿に美和子を送ったのだが・・待って!泊まってください・・と懇願する美和子。それはできんぜよ・・昔を思い出すのとこれから関係築いていくことは違うと言う太郎。美和子はそういう律儀なとこは勇さんのまんまだと残念そうだがうれしそうに微笑んだ。
山之内の親分が東京へ去る。そこに松ただひとりだけが見送りにきていた。久松のところで極道するのか?と親分。「自分は日本一の男になって幸せにしたい女子がおりますき!ほんじゃけん、命かけて日本一の男になっちゃります!命かけてその女子愛してみせますき!」おまんには極道は向かん、鉄砲玉にされるのがおちだ、命大切にせえやとやさしく言う親分に、こんな半端もんをかわいがってくれてありがとうございました!と松は走り去る車に頭を下げ続けた。松は松でスジが通ってる部分があったんだと思わせた台詞だったな・・。だが、久松はやばい男だぜ・・。
オリオン座に来ていた美和子を見つけた浜子はちょっとええですか?・・とふたりで話をする。太郎は十年間不安を抱えて生きてきた、そもそもの自分はなんなのか?と。だから太郎には心のどっかに不安を抱えないですむ生活をさせてあげたい。だから美和子さんと東京に帰るのが幸せならそれをうちらは邪魔する気はないですき・・。浜子なりの美和子に対する気配りと太郎に対する愛情を示す言葉を聞いた美和子も、勇さんの命を救ってくれて、ずっとずっと大事にしてくれてありがとうございます・・と帰っていく浜子に頭を下げる。切なそうに帰っていく浜子の表情がまた辛いよ~(泣)
宿に帰って来た美和子に鯖子が言う。「おまんはここになにしに来たがじゃ。太郎の顔を見にきたがか?それとも太郎を連れ戻しにきたがか?何が何でも太郎を本気で連れ戻す勇気ないんやったら自分が傷ついていくだけやきね、帰ったほうがええがぞ。」
一方、久松に土佐清水に顔きくんやったら金絞り取ってこいや!と言われてしまう松。その松の表情は呆然としていた・・。いわんこっちゃない・・。
晋吉が赤ちゃんの名前を華と名づけた。だが、その会話の最中太郎が名前をつけるのはおじいちゃんのしきたりだと言い出す。岸田家の面々は?。そんなしきたりはないのだから当然なのだが・・みんな太郎が昔の家と混同しているのでは?記憶が戻りはじめた?と複雑な表情。勝男は浜子に、太郎がこの家からいなくなったらさびしいにゃあ・・と言いうつむいてしまう。鈴も泉や晋吉と相談する。太郎と恋人になるという既成事実は現時点で重要なことと言う晋吉。鈴はずっと太郎のこと想ってきたんだから遠慮する必要ないと泉。世の中の人達はどーやって恋人同士になっちゅうが?と鈴。晋吉はみんなちょっとづつちょっとづつ勇気をだしてるんだよとやさしく鈴を勇気づける。ま・まともだ・・晋吉どうしたんだ!?もう最終回に近づいてるからか?鈴は太郎に手紙を書き始めたようだ。
記憶が戻り始めたようだ・・と太郎に告げる勝男。だが、太郎は「これは・・めでたいことぜよ。記憶が戻ってもここでの生活忘れてないってことやろ?」と二ヤッと笑う。ならここに残るがか?と不安そうに尋ねる勝男に「あたりまえぜよ!」とそのしきたりが本当に過去のことかどうか美和子に確認しにオリオン座を飛び出す太郎。
その頃、山之内親分が美和子の所にきて無理にでも太郎を東京に連れて行くと言い出していた。政界に乗り出すのに勇一君を巻き込みたい、本来そういう星の男だったのだからと。オリオン座にきた親分と美和子。だが・・誰もいない。美和子は複雑な表情でこのまま東京に帰ろうと言い出す・・。あの人には今の生活がある。無理して連れ戻しても幸せになれないと。親分は、せっかく生きていたのに・・せっかく会えたのに。もういいと言うがか!?じゃあ、サクラのことは・・サクラのことはちゃんと話したがか?勇一君とお前の娘やろが!
鈴はまた聞こえてしまったのだろう・・手紙をポロッと落としてしまう・・。な、なぜオリオン座でそんな話をするんじゃい!(泣)


#10
美和子には太郎との間にできた娘がいた・・。だが、美和子はそのことは太郎に告げず、土佐清水を去る決意を決めたようだ。だが、鈴はその会話を聞いてしまい、太郎に気持ちを伝えるために書いた手紙も太郎に渡せなくなってしまう・・。
松は荷物を持って歩いていく美和子とすれ違い美和子を呼び止めた。美和子は「わたすはね、あのふたりはとってもお似合いだと思うんだわぁ、お互い想いあってるふたりだから邪魔しちゃなんねえよ。」「ちょっと待ってください!四万十太郎とは結婚しちょったがでしょ?」「四万十太郎とは結婚してねえよ、わたすが結婚したのは及川勇一って人。あんたにも色々ほんと世話になって、お騒がせな女だったねえ。あんたはあんたでいい人みつけるんだよ、へば!」松は上の空状態・・そして、久松から土佐清水から金搾り取ってこいと再度言われてしまう。しかし久松、本物の狂犬なのかも知れないけど、毎夜毎夜キャバレーで宴会じゃ、全国制覇どころか土佐清水の太郎にも勝てないと思うぜ。太郎は強くて根性もあるけど、恋愛においてはグズグズしすぎてるというかへタレというか・・。こういう事にも根性だしてくれって感じな今回。まあ、ストレートに気持ちぶつけられないほど鈴のこと考えちゃってるんだろうという事は察しがつくんだけど・・。
「美和子さんはふたりの絆にはかなわなかったがです」とジェームスは太郎に言う。わしの心配ばかりじゃなくて自分の心配したらどうなんじゃ?という太郎に「自分はこの町に来て自分の夢がなにかようわかったき、なんもかんも太郎さんやこの町の人達のおかげですき、ほんじゃけん太郎さんと鈴さんが幸せになるが見届けんと帰れんがです。」ジェームスはいつもいつも太郎と鈴の味方なのだ。
鈴の元気がない様子をみて浜子と勝男も心配そう。美和子さんが帰ったこと責任感じちゅうがやろか?・・それでも、美和子が東京に帰ったことで一安心している浜子と勝男。町の人達も太郎が連れ去られてしまう心配はもうしなくていいのだ。
そんな頃、太郎に芥川から手紙がきた。どうやらあれから一からやり直し、着々と前に進んでいる様子。歌を死に物狂いでがんばっているという芥川にそのことを喜ぶ太郎。そしてメリーにも恋人ロシアとの間に子供ができたらしいとの事。良いことが続き喜ぶ町の人達だが、やっぱり鈴は元気がないのだった・・。
太郎は鈴に言う。「わしは記憶が戻りつつあるのかもしれん、けんど今の生活忘れちゅうわけじゃない、全部憶えてるがぜよ」大事なこと思いだしてもここにおれるがやろか?という鈴に「わしにとって一番大事なのは今の生活やき」そこへ松がオリオン座に乗り込んで来る!
「四万十!金集めてこい!」その金で自分は日本一の極道になって鈴さんを幸せにする、安いもんじゃろ!という松にあきれる太郎。どさくさまぎれに「わしは世界で一番鈴さんを愛しています!」と鈴に告白する松だが、ヤクザとか愚連隊とか極道ものとは関わりたくないと振られてしまうのだった・・。だが、太郎はそのストレートに気持ちをぶつけられる松を横で渋い顔でみていた。
そして松をメリーの店に連れてくる。こんな男ほっとけばいいのにというメリーだが、松に酒をおごる太郎。松はしゃべりだした・・。自分の両親は広島にいて原爆で死んだ、町が一個吹き飛んだのに戦争に勝てば正義、そんだけの人間殺しておいて勝てば正義、清く正しく生きることに何の意味があるがじゃ!極道の何が悪いがじゃ!と息巻く松に、おまんはそもそもやさしい心を持った人間ながやろ・・とぼそっと言う太郎。「お前ごときの愛情で鈴さんは幸せにはなれんがじゃ!」とぶっ倒れる松だが、太郎は考え込んでしまう・・。
それから太郎は何度もチャンスがあるのにも関わらずなかなか鈴に気持ちを言い出せない・・。鈴もどことなく太郎と正面から向き合えないのだ・・。こんないくらでもチャンスがあるのにモタモタしてると、もう、知らないぜ!(泣)
そんなある日、松が血みどろになってオリオン座に辿り着いた。組抜けてきた、わしはカタギぜよ・・と倒れこんでしまう松。「うちが・・ヤクザ嫌い言うたきや・・」「あいつはまっこと・・男の中の男ぜよ」と太郎も衝撃を受けるが、その場にいたジェームスは関心してる場合じゃないですろ!このままでええがですか?鈴さんは太郎さんの言葉を待ちいうがです。と太郎を勇気づける。「ほんまに鈴はわしみたいな男といっしょになってくれるかの?」無言でうなずくジェームス。
鈴が海辺でたそがれている所を鯖子が見つける。どうやら鯖子は美和子に子供がいることを知っていたようだ。「わしらは・・あの丸顔の勇気ある決断をこころよく受け入れればそれでいいんじゃ。」その言葉に鈴は心のつかえが取れたようだね、よかったよかった。
太郎も心を決めて鈴に告白しようとしている。太郎は鈴に気持ちを伝える内容を考えるため海辺にきている。今度こそ、ようやくふたりはくっつくかな!って所で夜の海辺の崖にメリーが立つ。恋人のロシアが子供のことを知っているのに東京へ行ってしまってもどってこないのだ・・。そんな傷心のメリーは自殺しようとしているのだろうか?!それを見つけてしまう太郎はメリーを説得し始める。「その子は、土佐清水のみんなで育ててればええろ!わしがみんなに守ってもらったように!変なこと考えるなや!」その言葉にメリーは泣きくずれるが、メリーを浜から連れ出そうとした時、太郎は崖から落ちてしまう!!
そして翌朝見つかる太郎。いつかのように鈴に発見され、勝男はふたりに駆け寄るが、目を覚ました太郎の目は太郎のものではなく、頭を抱えて苦しみ始めてしまった!「うああああ~」鈴はただただ涙を流すしかない・・・。


#11最終回
泣いちまって、記事書けないかと思った・・。いい話でした。
崖から海に落ち、鈴に発見される太郎。だが・・頭を抱えて苦しみだしてしまう!!寝込んでしまって目を覚まさなくなった太郎・・。
今の記憶を失って・・及川勇一としての記憶が戻るかもしれない・・。勝男達は東京に帰った美和子に、連絡を入れる。
鈴はずっと太郎を看病しているが、太郎は目を覚まさない。そこへ松が入ってくる。「なにしにきたが?」「あの・・四万十のお見舞いに・・。」「ほいたら手伝ってくれるかえ。太郎ちゃんに映画見せるがよ・・お願いやき。」松は太郎をおんぶして鈴とともに誰もいない映画館の客席へ。太郎の大好きだった映画。鈴はそれを見せて、太郎が自分のこと忘れてしまわないように!という願いがあったのだろうね。ジェームスもずっとオリオン座にいて、鈴のその気持ちを汲み取り映写器のセットをする。まだ目の覚まさない太郎の隣の席に座り、映画をいっしょに見ている鈴を真剣な表情でみていた松は、勝男と浜子にここで働かしてください!と頼むのだった・・。
美和子が山之内親分といっしょに東京から来た。鈴は美和子と太郎の看病を替わる・・太郎の部屋に美和子のシルエットが影になって写るのを、自分の部屋で寡黙にせつなそうに横目で見る鈴。そして・・太郎は目を覚ました。
オリオン座に駆けつけたゲルマン達。メリーとロシアも駆けつけた。メリーは自分の早とちりで太郎がこんな目にあってしまったと泣きながらみんなに謝る。ロシアは子供ができたメリーのことを東京にいる両親に報告し、結婚の許しをもらいにいってたのだ。「メリーちゃんのせいやないき。あの子が記憶戻ったとしたらそれはええことやき、本来の自分に戻ったということやき」と浜子。「・・美和子さんいう奥さんがおって、ここにおるがはよくないことだとずっと思ちょったき」と鈴も笑ってメリーに言う。強がる鈴・・。
美和子と太郎はしばらく話をしていた。そして美和子が勝男達の所へ顔を出す。「どうですろか太郎は?ここでの生活のことは?」と勝男が聞く。「覚えてねえみてえです・・本人がもどるって言いまして・・」晋吉や泉もうなだれ、鈴の目からは涙がこぼれる・・。頭を下げる美和子と親分。「これからもよろしくお願いします・・」と美和子。親分は「失礼かと思いますが・・気持ちですき。受け取ってください!」といままで勇一を面倒みてくれたお礼にと封筒を勝男に渡す。「男のはしくれとして受け取れませんき!」「うちらが面倒みたのは勇一さんじゃのうて、四万十太郎ですき」と浜子・・。
「鈴ちゃん!」美和子は鈴が心配で声をかけた。「うち、美和子さんみて憧れの女性やって思ったがです!ほんまですき!」と笑って言う鈴。お互い頭を下げ、ひとまず美和子と親分は中村に帰っていった・・。「あんないい家族と10年暮らしてたんだよ・・最後の別れくらい私達が邪魔しちゃなんねえべ。」
鈴がオリオン座でひとりでいると、そこへ、ちょっと感じの違う雰囲気の太郎が入ってきた。「自分、及川勇一と申します。始めまして」涙ぐんで、はい・・と答える鈴。「色々世話になったみたいで大変ご迷惑をおかけしました。」と勇一は続ける。美和子とは小さい頃からの顔みしりで映画好きの父に連れられてよくいっしょに映画を観にいった、自分にはそういう潜在的に映画に対する憧れがあったのかもしれない。ここにいたのもそういう意味では納得がいきますと話をする勇一に「太郎ちゃん・・」鈴はおもわず声をかける。そう呼ばれていました・・と勇一に説明する鈴は「太郎ちゃんはここにきてからいつもいつもうちにやさしゅうしてくれました、なんでかいつもうちの味方やったがです。ほんまにこじゃんとこじゃんと可愛がってくれおりました、この前のうちの20才の誕生日には太郎ちゃんが先頭に立って誕生日のお祝いをしてくれました、ほんまにほんまに楽しいことだらけでした、いままでやさしゅうしてくれて、妹みたいに可愛がってくれて、ほんまにありがとうございました!」泣きながらも笑顔で言う鈴に「いままでありがとうございました」と勇一も頭を下げる。鈴はたまらなくてオリオン座を出てってしまう。頭を上げた勇一は、何かに耐えるようにグッと唇をかみしめていた・・。
映写室に入ってきた勇一に、ジェームスは「自分・・ここ手伝う神宮司いいますき・・あなたのおかげで自分は・・」じっとみていた勇一は「元気でやりおるがぞ!ジェームス!」「えっ!?」「映画作るっていうデッカイ夢かなえるがぞ!」昔の記憶も今の記憶も両方思い出してしまっていた太郎。自分の気持ちを一番知っていたのはジェームスだからと本当のことを話し始めた。「わしにはにゃあ・・娘がおったがじゃ。サクラいう名前の・・歌がうまくて・・美空ひばりみたいな歌姫になりたいがやと・・有名になって天国にいるお父に聴かせるんやと・・いままで父親おらんでさびしい思いしちょった娘がおって、ほったらかしにやできんやろ。わしの惚れた腫れたなんぞ二の次じゃ、これからずっと見守ってやらにゃあいかんがじゃ。」「でも鈴さんは・・」「わしの姫さんは・・まだ見ぬ娘ぜよ・・」ジェームスはうつむいてしまう。太郎の決心が変わらないことを悟ったのかもしれない・・。
太郎は思い出の詰まったオリオン座去ろうと館内を見渡していた。そこへ勝男、浜子、泉、晋吉の姿が。みんな涙をこらえて勇一にエールを送る。そこへ鯖子が入ってきた。勇一の手をとり「太郎!楽しかったにゃあ、ほんまに楽しかった・・がんばるがぞ!がんばるがぞ!がんばるがぞ。」「それでは・・失礼します・・」オリオン座を出る勇一。鯖子は・・もしかしたら太郎としての記憶がちゃんとあることをわかっていたのかもしれない・・。
オリオン座のそとには、松が立っていた。ゆっくりと松に近づいていく勇一は、すれ違い様にニヤッと一瞬不敵な笑みを浮かべる。「えっ?」松は驚きの表情から真剣な眼差しに変わり、去っていく勇一を見送るのだった・・。バスに乗り込む勇一にゲルマンやメリー、ロシア、町の仲間達が見送りにきている。「フレー!フレー!太郎!」走り去るバスに、エールを送り続けた・・。
バスが走りだす。そこへ鈴が「太郎ちゃん!太郎ちゃん!」と追っかけてきた。振り向きたくても振り向けない太郎。振り向いたら・・今の決断が、ふりきると決めた鈴との思い出が・・みんなとの思い出が・・グッとこらえるも涙が止まらない太郎・・だが、決して振り返ることはなかった・・。
ジェームスは太郎が残した脚本をみんなに読んで聞かす。それは太郎が鈴にプロポーズするためのシナリオだった・・。「太郎は鈴といっしょになりたがかったがか」「鈴の想いは届いちょったがややね・・」
    ~わしは本当に鈴を大事にしようと思います。鈴を幸せにしようと思います~

そして場面は現代に移る。歌姫という映画をみてから息子の人生感が変わり、随分男らしくなったとオリオン座の館主、松中に電話する大物歌手さくら。歌姫という映画は、きっとジェームスが後年、運命に翻弄された太郎のことを伝えたくて映画にしたんだろうな・・。「歌姫を最後に上映してくださってありございました」と言うさくらに、母の遺言守っただけですけど、母も喜んでくれてると思いますと松中。松中の母は鈴である・・鈴は松と結婚して幸せになったのだと信じたい。
さくらの息子、小泉旭は現在小さな映画製作会社で人の心を動かせるいい映画を作りたいとがんばっているようだ。最初の映画は、芥川先生に音楽監督を頼みたいと、ジェームス太郎先生には脚本と監督をお願いしたいとはりきっている旭。そして・・オリオン座はこの歌姫上映を最後に取り壊され閉館する・・。余談だが、山之内の親分はあれから政治家になって二世があとを継いで政治家になっているようだ。鯖子はまだ生きている・・人間を超越した存在なのだろうか?
旭はひとりの女性と待ち合わせをしていた。オリオン座に忘れてきた懐中時計を届けてくれた女性は松中るり子。思わずるり子を食事に誘う旭に、喜ぶるり子だった。旭は四万十太郎、るり子は岸田鈴にそっくりで・・。ふたりは夜の街を楽しそうに歩いていくのだった・・。

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