「チームバチスタの栄光」まとめ後編

「チームバチスタの栄光」まとめ後編
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#8
「駄目だ!バチスタはやめさせない、チームはこれからも続く。」鳴海は立ち上がって桐生に食ってかかる。「氷室をバチスタのメンバーに選び、彼の犯行を見抜けなかった・・。これは私の責任だ!入院中の患者については責任を持って受け入れ先を探す。私はもう・・オペはしない!」桐生の意思は決まっていた。メンバー内では続ける続けないの意見がふたつに割れるも、桐生自身はチーム解散を望んでいる。だが、田口&白鳥の事件解明は続くのだ。
Case27のスワンガンツカテーテルを準備したのが研修医となると、氷室が術死を起こしたのではない可能性がある。ふたりはその研修医に会い話を聞くが、たしかにそういう指示があったが自分はその時忙しくて、羽場がスワンガンツを用意した。と研修医。ということは、羽場も怪しい人間ということになるわけだ・・。
医療機器に強く、人口心肺のスペシャリストの羽場。もちろんバチスタ手術には欠かせない人材だが。「氷室が凶器にしたスワンガンツ、あれ改造されてたよねえ?羽場さんならあれ簡単にできちゃうんじゃないの~?」白鳥はいつもの調子で質問。「冗談じゃない!もうしゃべらないぞ!俺は。」「実はCase27のに関しては氷室の犯行じゃない可能性がでてきてねえ。」その言葉におどおどする羽場。田口のとりなしでなんとか口を開いてくれたが、事件解決に繋がる証言は得られない。しかし、その患者はあまり人柄がいい人間ではなかったと話す。大友直美もセクハラを受けたはずだと。
直美もセクハラを受けたことは認めたが、別にたいしたことではないと話す。「オペ前にどんなことがあったとしても、それで患者さんを殺すような看護士はいません!」だが。バチスタ手術は特別、27で初めてバチスタに参加した直美はその独特のリズムにとまどったと説明。「もういいですよね・・。」「氷室の奴、死ぬ前に大友さんに電話してきたらしいね。メッセージは何も残されてなかった、警察にはそう報告したらしいけど、それってほんと?」「・・本当です。」「嘘ついたらバチ当たるよ。」「・・失礼します。」直美は立ち去った。
ふたりは今度は垣谷に話を聞きにいく。垣谷は車を洗車している最中だった。車にあるピンクのポーチを見つけ、爆笑する白鳥。もしかして?柿谷先生の趣味!?「娘のだよ。あたり前だろう。」27が氷室の犯行じゃない可能性があることを説明。柿谷は、「あったよ。ありすぎなくらい不運が重なった。」予定外の緊急オペ、酒井が動脈ラインの確保にてこずってパニクッた事、直美が貧血を起こして倒れたこと、「なあ、もういいだろ?桐生先生はチームを解散すると言ってる、そんなチームを今更調べてどうするんだ。」
酒井の話は、「氷室みたいな殺人犯と自分達とどっちを信じるんだよ!」田口を睨み去っていく。まあ、酒井の失敗で手術が失敗したということはないだろう、まさか嫌な患者だから失敗したふりして殺したなんてことも考えられない・・。パニクったミスを表沙汰にしたくない気持ちはあるだろうが・・。垣谷の言うように、たくさんの不運が重なったというだけで本当に手術が失敗するなんてことがあるのだろうか?ふたりは思案に暮れる・・。
夜のカジノにひとりの男。どうやらひどく負けているらしい。その男は羽場だった。「だいぶひどく負けちゃってるみたいだねえ。」「!な、なんで!?」白鳥が現れ狼狽する羽場。「お金借りまくってるらしいじゃない?みんなから。Case27の患者さん金融関係の人だったんだよね、もしかすると羽場さんその人からもお金借りちゃってた?」「あるわけないだろうが!」白鳥は羽場の隣に腰をおろし、あるわけない話でも警察に言えば興味を示すと笑う。ようするに情報を引き出そうと軽く脅しをかけているのだ。「Case27のオペで混乱が生じたのはなんで?」「・・・鳴海先生が、遅れたんだよオペに。」本来病理医が手術に立ち会うことはない、が、チームバチスタは違う。「あのふたりは特別だから・・。」
桐生と鳴海は次のバチスタについて話をしていた。桐生はやはり次の手術を躊躇している。それを鳴海が説得しているのだが。桐生は消沈した表情で鳴海に言うのだ。「・・すべて氷室の犯行だと思うか?おまえ本当にそう思うか?」「・・当然。他に考えられない。5人も殺してたから彼は自殺したんだろ。で、この子のオペだけど・・。」「オペはしない。涼、いままでおまえを縛って悪かった。おまえがアメリカに戻りたければ俺からミハエル教授に・・。」「何それ!僕はもう必要ないってこと?」「涼。おまえはもう俺には必要ない・・。」それを聞き鳴海は部屋を出て行く。そして自分の部屋にもどった鳴海は怒り狂ったように机のものを吹き飛ばし、荒れ狂う。自分のメスを握る手が震えるのだ。鳴海はまだ、過去のことを拭いきれていない・・。それを扉越しに見ている白鳥・・その表情は厳しい。
田口は直美に言う。氷室の言っていたことを自分はなかったことにはできないと。「・・氷室先生のメッセージ・・録音されてました。」直美は田口の真摯な思いに答えてくれようとしたのだ。が!ここで次のバチスタ患者の女の子の容態が急変してしまう。田口にそのメッセージの内容を伝えないまま直美はオペ室に急行。どうやら桐生はバチスタ手術を行うことに決めたようだ。
氷室はもういない。そして今回のバチスタには鳴海もいなかった。桐生の心臓を切る手が止まる。ひどく汗をかいている。<怖がっているのか?失敗することに、それとも・・>突然垣谷が道具を落とし、その沈黙を破る。「最近腰の調子が。酒井先生、そんな怖い顔しないでよ、深呼吸深呼吸。」だが、その機転が桐生のメスを動かし、手術は再開した。あとは人工心肺で止めていた心臓が再鼓動すれば、手術は成功だが・・。
田口も手術室に居合わせ成功を祈る。心臓は・・動いた!Case34の手術は成功したのだ。だが、その手術後、桐生は鳴海をビデオ室に連れて行く。Case27のビデオをもう一度見てみることにしたのだ。桐生は鳴海にたしかめたいことがあった。しかし!「なぜCase27のビデオだけがない?」「知らないよそんなこと。だいたいなんでビデオなんか?」それを聞き鳴海を凝視する桐生。たまらず、「はっきり言えよ!何うたぐってんだよ!」「・・おまえ、あの夜どこにいたんだ?氷室が死んだ夜、おまえ本当はどこで何をしてた?」桐生の目はするどく鳴海を見つめていた。その会話をビデオ室の影で聞いていた田口と白鳥。ふたりはもう一度27のビデオを見直そうと不法侵入していたのだ。もちろんビデオを持っているのもこのふたり。だが、思いがけず桐生と鳴海の口論を聞いてしまったふたり。
そして、肝心な氷室のメッセージを聞いていた直美。しかし、酒井に呼び出され、そのあと口を閉じてしまった・・。一体このバチスタメンバーには何があるのだろうか?物語は佳境に向かう・・。

#9
桐生は鳴海を問い詰めていた。<氷室が死んだ夜、どこで何をしていた!?>鳴海はその時間は桐生といっしょにいたと証言したのだ。だが、この桐生の鳴海に対する問いかけは、鳴海が嘘を言っていたことを証明する。
「・・そういうことか?僕を疑ってたんだ?」鳴海はうすら笑いでそう言うと、「あのさ?僕が今まで、あんたのためにどれだけのことをやってきたかわかってる?」で、((あんたは一体何してくれた?))「外科医の夢見せるだけ見せておいて、そして奪った。それでもあんたがどうしてもって言うから俺は日本についてきたんだ。」それを聞き苦悶の表情を浮かべる桐生。だがそれでも!今は鳴海のことを信じられない・・。「いいよ別に。信じようが信じまいが。どうせあんたは、たんなる僕の手なんだから。僕の無くした外科医の手。」いつか桐生のメスが誤って鳴海の腕を切り裂いた。その傷口を見せる鳴海。白鳥が言っていたように、自分は兄さんの手を通して外科医ごっこを楽しんでいるんだ。だから、<バチスタやめてもらっちゃこまるんだよ>鳴海は悠然とビデオ室を出て行った・・。
それを隠れて聞いていた田口と白鳥は、桐生の前に姿を現し、事情を聞くことにする。日本についてきたのは鳴海の方ではなく、桐生が頼んで鳴海を日本につれてきていた。そのことに驚きを示す白鳥。氷室が死んだ夜、桐生自身は病院にいたという。「で、どこにいたのかわからない鳴海先生がもしかすると氷室を殺したんじゃないか?と疑ってるわけだ?」白鳥の問いに無言の桐生。場所は喫茶店。桐生は手元のコーヒーカップに手をのばすが、それは右となりに座る田口の方のカップだった。「あれえ?なんか動揺しちゃってます?」からかうように白鳥が言う。「桐生先生が探してたCase27のビデオ、あのビデオに鳴海先生が患者を死なせちゃった決定的瞬間が写ってたりして?氷室はその真相を知ってた。だから鳴海先生は口封じのために氷室を屋上から突き落として殺した。桐生先生そう考えてんでしょ?違いますぅ?」「考えすぎだ。」「じゃあなんで今頃Case27のビデオですか!?」君達が27にこだわっているから確認したかっただけと答える桐生。だが、白鳥はそんなわけがないと笑う。
今はたしかなことは何もわからない。しかし、27のビデオを持っているのは田口と白鳥だ。まずはそれを確認することが大事!とふたりは27のビデオを見てみることに。
が、27のビデオを見て不信感を持つ白鳥。前にすべてのバチスタ手術のビデオを調査していた白鳥。どうも記憶と違う。心臓にメスを入れる手が止まったビデオがあったはず、それがてっきり27のビデオだと思っていたのだが・・。Case34の時、桐生の手が止まった。それは<鳴海がいなかったからではないか?>と睨んでいたのだ。27の時も緊急オペで鳴海は遅れた。だからもしかしたらと思っていたのだが、すんなりメスを入れている。しかも27のバチスタは失敗しているのにもかかわらず、再鼓動しない所まで写っていない。
そして。田口の治療室の前に、また怪文書が落ちていた。前の仕業は氷室だという事がわかっている。しかし!~術死は続く。チームバチスタは今すぐ解散せよ~・・一体どうなっているのか?このチームバチスタは・・。
垣谷は動揺をしめしている酒井、直美、羽場に言う。自分達の仕事をしよう、調査なんか勝手やらせておけばいい。患者を救うことが自分達のやるべき事だ!実は垣谷、最初の子供を亡くしていた・・。それで現場主義でずっと通して論文なんかそっちのけ、出世コースにも乗れない。そういう背景があったのだった。桐生のような花形の医師。垣谷のような裏方に回る医師。医療の現場はどちらが欠けても立ち行かないのだ。
田口と白鳥の事件調査はここで進展をみせる。白鳥は田口が使えるようになってきたと褒めるくらいだ。。まずひとつ、氷室がいたビルには氷室がそこを選ぶ理由があったこと。氷室と酒井が以前共同研究していた場所だったのだ。ふたつめ、氷室が死ぬ10分前くらいに鳴海が大急ぎでタクシーに乗って病院を出かけたこと。これは、鳴海がますます怪しいことを意味する証言だった。田口は必死にそのタクシー運転手を探すことになる。もう、医師じゃなくて刑事か探偵だな。。
その頃、桐生は病院長に呼ばれていた。桐生が提唱していたセンター設立が実現する可能性がでてきたというのだ。それが設立されれば救える命はもっと増える。桐生はその設立をするために日本に戻ってきたのだ。が、あまり喜んだ表情ではない・・。次のバチスタ成功で最終的な審査が下されるという。桐生は一度はバチスタ解散を宣言したが、いやおうなしにやらざるえなくなったようだ。そしてその桐生は白鳥に呼びとめられた。
Case13のビデオを見せられる桐生。その映像で、心臓に入れるメスがしばらく止まる。白鳥は、このビデオが27のバチスタではないのか?と桐生に問う。関係者ならビデオの閲覧は自由にできる、執刀医の桐生ならビデオが入れ替わっていることにも気づくはずだ?「黙ってろ!」ビデオを食い入るように見つめる桐生。何かに気づいたのかその目は怪しく光る。が、「これはCase27じゃないよ。」
鳴海の乗ったタクシーはまだ見つからない。ビデオも違うと桐生に否定されお蔵入り。直美の氷室からの留守電の件も、結局あれから口を閉ざしたまま。怪文書の件も手がかりなし。・・また暗礁に乗り上げてしまった調査だが、白鳥がさっき桐生はハイヤーで帰ったと思い出す。たしか車なかったっけ?
病院の駐車場に止めっぱなしの高級車。が、その車内にパーキングの領収書が落ちている。それは氷室が死んだ日を記していた。時間的にも怪しい。「桐生先生病院にいたって言ってたのに、あの人も嘘ついてたってことか。桐生と鳴海、あのふたりやっぱりなんかあるよ。」田口にうめく白鳥。
その桐生は鳴海に頼み込んでいた。次のバチスタに参加してくれ。「助けてくれ!涼。おまえの力が必要なんだ!」薄ら笑いをうかべ、いいよと答える鳴海。「助けてやるよ、兄さん。」
白鳥はパーキングの領収書から桐生の行方を追っていた。-聖徳クリニック-そのクリニックのサトウ医師と桐生は知り合いだということを突き止める。そのサトウは脳神経外科。
一方、ついに田口は鳴海の乗ったタクシーを突き止めた。やはり鳴海はあの夜氷室の死んだビルに行っていた!「なぜ嘘をついたんですか?僕が突き止めたくらいだから警察が調べればすぐにばれますよ!」「・・あんただよ、田口先生。あの夜、あんたが電話しているところを聞いたんだよ。」田口はあの時、階段で携帯を使っていた。たしかに聞かれていても不思議ではなかった。「で、先回りしようと思ってタクシーに乗ったわけ。でも、僕は氷室を殺してない。」「・・なぜですか?なぜひとりで会いにいったんですか?」「さあ、なんでだろ?一発くらい殴ってやりたかったのかな・・。でも僕は氷室を殺してはいない。」「それを証明してくれる人は?」「いるとしたら、真犯人だけかな。」顕微鏡の前に座りながら、怪しく笑う鳴海。鳴海が駆けつけた時に氷室が落下してきた、上をみたら誰かいて自分のことを見ていた気がする。そう言う鳴海。「田口先生そいつと鉢合わせしなかった?どこかに隠れてたのかなあ?」・・!!疑われるのが嫌で重要な情報を隠していた鳴海。が、鳴海はやはり違うのだろうか・・?
結局、真相がわからなかった田口は、氷室の死んだビル屋上に行く。そこで、田口は見つけてしまった!医師じゃなければただの裁縫の糸くずとしか見えないそれ。だが、それはたしかに心臓外科医が練習用に使う糸結び・・。「・・おまえさ、いつも練習してたよな?ボタンでもなんでも使って、暇さえあれば糸結びの練習・・。でも違うよな、酒井・・。」田口はそれをみせて酒井に詰め寄った。見覚えがあるその糸結びを見つけた田口としては、同期の友達にそう聞くしかなかったのだ。それは屋上の金網にくっついていた。身を隠す時に引っかかってしまったのだろうか?でも・・「違うよな?違うって言ってくれよ!」「・・チームバチスタだけは親父も認めてくれてた・・。あのチームでいるかぎりだめなジュニアを忘れていられた。なのに・・あいつが滅茶苦茶にしたから・・。」泣きくずれる酒井・・。氷室をビルの屋上から突き落としたのは酒井だったのだ・・。
これでCase27のことと氷室の死は関係がなかった・・。と思われた。だが、これですべて繋がったという白鳥&田口。一体どういうことなのか!?再びチームバチスタのメンバーが集められ、真相究明が行われる!

#10
「今日全員でもう一度考えてみましょう。最初の術死が起きたあのオペについて。みんな思い出してみて、Case27を!」白鳥が言う。酒井を除くバチスタメンバーは一室に集められていた。白鳥と田口は最後の謎解きに挑む。ふたりには全貌が見えている。あとはバチスタの面々を納得させる事件解明をするだけ。集められたバチスタメンバーはおもしろくない顔をしているが、白鳥の言葉で、それぞれが27の手術を振り返る。
直美にとっては27が始めて参加するバチスタ手術だった。そして酒井が手間取りパニクッた。鳴海が緊急手術だったため遅れてしまった、鳴海が着いた時には心臓の部位は取った後。そして・・心臓は最鼓動しなかった。失敗の衝撃で直美が気を失う。だが、手術はパーフェクトだったと鳴海は桐生を励ました。
「・・パーフェクトねえ、違ったんじゃないの?本当は?」様々な負の要素が重なり、そういう中で起きた桐生の医療ミスだったんじゃないのか?白鳥は攻め立てる。「君は何を証拠にそんなこと言ってるんだよ?」「証拠?そんなものあったら苦労しませんよ!垣谷先生。」「結局単なるいいがかりかよ。」白鳥の苦笑に羽場が捨て台詞を吐く。鳴海が席を立ち白鳥に言った。「あんた、現場の医者をなんだと思ってるんだ。バチスタみたいな高度なオペで、患者が死ぬたびにミスだなんて騒がれたら、難しいオペなんて誰もトライできなくなる。みんな助けようと思ってやってるんだ、力が及ばず死ぬたびに、ミスだ殺人だなんて言われたら、この国から医者なんていなくなるよ。」その言葉に白鳥もうなずく。たしかにそうなのだ。だが、気になることがある。<34の手術の時、心臓に入れるメスも持つ桐生の手が止まった。そしてもう一件だけ手が止まった手術がある。>それが27の手術だと思ったのだが、そのビデオはCase13だった。ともかく!桐生の手が止まったのは、鳴海が手術室にいなかったからじゃないのか?この13のビデオ、本当は27の手術だったんじゃないのか!?
「・・違う。」桐生は渋い顔でつぶやいた。「じゃあなんでここで手が止まってるんだ!!」白鳥の怒声に無言の桐生。だが、コーヒーのおかわりを田口に頼んだ。驚いた顔をして桐生を見る田口。白鳥は厳しい顔で言う。「もう置いてありますよ2杯目のコーヒーは。あなたのすぐ横に。」桐生は左を見た。紙コップから湯気が立つコーヒーが置かれている。「前にも同じようなことがありましたよね?」白鳥が口を開いた。
成人の視野は左右190度くらいある、どんなに田口がこっそりコーヒーを置いたとしても、その場所なら普通は気づいているはずなのだ。それは、<桐生の目の異常>を意味している。氷室が死んだ夜、桐生は聖徳クリニックに行っていた、それは目の件だったのだろう。それを知られたくないために鳴海といっしょに病院にいたと嘘のアリバイをした。車があるのに乗らない日があるのもそのため。白鳥は机に手をつき、身を桐生に乗り出して、「桐生先生!あなたの目はもう、オペをできるような目じゃない!」そう言い放った。
脳の腫瘍が原因で目の調子が悪い。それは、アメリカ・サザンクロス病院にいた頃からすでに始まっていたという。その目が原因で、となりで手術をしていた鳴海の腕をメスで切り裂いてしまったのだ。桐生はすべてを鳴海に話し、鳴海のバックアップに回ろうと考えた。だが、その傷が癒えても鳴海のメスを持つ手は震えてしまう・・。鳴海はやむなく病理医に転向し、逆に桐生の影となった。
そんな状態で、オペをしていいはずがない!白鳥は桐生を責める。だが、桐生には自分の目になってくれた鳴海がいた。垣谷や直美、バチスタメンバーにそろった人間はみんな優秀だった。だからやれる!ひとりでも多くの患者を救いたいと思ったことがいけないことなのか?桐生は白鳥に言う。「どんな思いでやったオペだろうが、あなたがミスを犯したことには変わりないんだよ!」
フフフ・・。鳴海が笑う。「ミス?どこが?このビデオに証拠でも写ってる?手が止まったから何?」確たる証拠も提示できないで、よくそんなことが言えると笑う鳴海。もし証明したいなら、桐生と同等の腕を持つ医師を連れてきて証明してもらわないと裁判では話にならない、「無理だろ?どっちみちあんた達の負けだよ。」その言葉に、いままでだんまりを続けていた田口がせつなそうに言った。「違うんです。勝つとか、負けるとか、裁判とか、そんな話をしにきたんじゃないんです。」「医療ミスだっていがかりつけるなら、結局、そういう話になるだろうが!!」最後は鳴海も怒声になり田口を睨む。罪を暴きたいわけじゃない!田口は桐生に向かい、本当にミスはなかったのか?と問う。が、垣谷が横から口を挟んだ。「罪を暴きたいわけじゃないって言うけど田口先生、医療ミス暴くってことはその医者を潰すってことだぞ?あんた達は今、患者から桐生先生を奪おうとしているんだ!」桐生がその目のことを隠しバチスタで救ってきた命は29人。鳴海が興奮して田口に近寄り言う。「まだまだやれるんだよ!俺達は。俺の目と!この人の腕があれば!完璧なオペできてたろ!?それに誰も!!兄さんの目に気づいてなかったんだ!」ハハハハ!白鳥は笑う。「わかってないねえ。あんたたち兄弟は本当わかってないよ。自分達が何をしてきたのか、なんにもわかってない。」田口が言葉を継ぐ。「知ってたんですよ、桐生先生。チームバチスタの全員が知ってたんですよ。あなたの目のことを。」
34の手術の時、垣谷はメスが止まった桐生を見て、わざとメスを落とし場の沈黙と緊張をほぐした、それは桐生の目のことを知ってた上でのことではないのか?直美は氷室の最後の留守電メッセージでそれを知った。それまでは自分の器械だしのリズムのせいで術死が起きていたと思っていたのだ。((みんな知ってて黙ってる。犯人はチームバチスタ全員だ))氷室は桐生の目のことを最後に直美に教えた、そしてその台詞で沈黙を続けているチームメンバー全員に不信感を持っていたことがわかる。直美は目のことを直接桐生に聞こうとしたが、酒井に止められて、そのまま沈黙を選んだ・・。たしかに氷室は殺人を犯した。許されることではない。が、チームバチスタのその体質を警告する意味も込めて、殺人を犯したとしたら?そして・・その氷室に余計なことをしゃべられたらチームバチスタはなくなる、酒井は依存していたチームのために氷室を殺してしまった・・。この悲劇の連鎖は、すべてあってはならないことを隠していたから起きたのではないか?羽場も桐生の目のことを氷室に指摘されたが、リスクマネジャーを兼任しているのにも関わらず何も提出しなかったのだ。<隠蔽>すべてはそこから起きた悲劇の連鎖。「メスを持つ資格を失ったのことを自覚しながらメスを置けない外科医、オペに直面すると手が震えてしまう臆病者のくせに外科医への未練を断ち切れない病理医、自分達では幕を引けない中途半端な兄弟を必死に守ろうとした、自分達の立場を守ろうとしたチーム全員!!事実を隠蔽して栄光にすがろうとしたチームバチスタのメンバー全員が!!5人もの患者を死なせたんだ!!」白鳥は怒声を込めて叫ぶ。
「・・Case27の患者を殺したのは私だ・・。」桐生は言う。白鳥の言うようにその13のビデオが27の手術だ、それを改めて見せられ正常な心筋を切除したことがわかった・・。自分は鳴海の言葉を信じ込もうとし、逆に鳴海さえオペ室にいれば完璧にやれると考えてしまった。すべては自分の責任だと席を立つ。隠蔽に関しては証拠がない、これ以上優秀な人間を失うのはごめんだと桐生は言う。すべて自分の責任だと・・。
田口が桐生の背中に言う。目のことを隠さずに患者を救う方法、あったんじゃないのか?と。天才じゃなくても優秀な外科医はたくさんいる、その人たちに先生の技術を教えれる方法もあったのでは?・・・無言で桐生は出て行った・・。今の桐生にその答えは即答できないであろう・・。
「これで満足?」で、次のバチスタ患者はどうする?鳴海は言う。一刻を争うのにどうするつもりだ?俺達ならやれた、「もっと!高みにいけたんだ!!」「高みになんていけません!!だって鳴海先生、少しも前に進めてないじゃないですか?前に進むってことは桐生先生と離れて、自分だけの道を見つけるってことじゃないんですか!?」「・・ないんだよ。自分だけの道なんて・・。」自分は常に桐生を目指してきた、そしてその夢をあいつに奪われた!「その後はあいつの背中にしがみつくしか・・自分を満足させる道なんてないんだよ・・。」鳴海は苦しそうに顔を歪めていた・・。鳴海もまた、桐生に依存することでしか自分の居場所がなかったのだ。それが尊敬と同時に憎しみがあったとしても・・。
桐生は次のバチスタをやらない。病院長の決定だ。桐生の夢だったセンター設立の話も途絶えてしまったようだ。そして次のバチスタは、垣谷が執刀医を担当する。
すばらしい功績の桐生。だが、ここで彼の業績は途絶えることになった。せつない展開で事件解明は幕を閉じる。白鳥はこれまでの桐生のオペ記録を見ながら、今更ながらに桐生の技術の高さに感銘を受けていた。心臓移植とバチスタ両方含めて成功率99。5%。!!資料のあるページで白鳥の目が止まった!!
「そういえば、誰がビデオをすりかえたんだ・・?」田口はふと疑問に思った。それに怪文書・・。
~何をやってたんだ・・。医療ミスに見せかけた殺人!~白鳥は怒りを込めて椅子を蹴り飛ばす!まだ!事件解明などできていなかったことに白鳥は苛立つのだった・・。

最終回
白鳥は入れ替わったと思われるCase27のビデオを他のと見比べていた。白鳥の手には、桐生のいままでのオペ記録が載っている資料がある。
前回。桐生の目が悪いとの予測をたて、心臓にメスを入れる手がしばらく止まるビデオ。手が止まってるほうが27だと推測するが、ビデオは13と入れ替わっていた。もし推測が正しければ、誰かがわざとビデオを取り替えたことになる。桐生は目のことを認め、27の手術では本来切ってはいけない場所を切ってしまったと認めた。27のバチスタは鳴海がオペに遅れる。目の異常な桐生は、鳴海が目の役目を果たしていてくれたから手術に望むことができていたのだ・・。だが?ビデオを入れ替えたのは桐生ではない。鳴海とビデオのことで口論している場面を目撃した。本人もそれが27のビデオだと最後には証言している。もし、目のことを気づかれないためにビデオを桐生がすり替えたのなら、医療ミスで27の術死は解決したはずだった。だが、そうじゃないとなると・・。!!白鳥は椅子を蹴り飛ばす!「くっそう・・。」これは、<医療ミスにみせかけた殺人!>白鳥はようやく気づいた。ビデオを見飽きるほど見ていたからこそ、そのことに気づけたのだろう。(このビデオ撮影がどのくらいの部分から撮影されているのか定かではないが、多分、桐生がメスを入れるところから撮影されているものと思われる。もし、撮影が胸を開ける部分から撮られているならこのトリックは誰でもわかる。始めからなら桐生がメスを握って心臓を切らない時間も実際にはかなりのものだろう。が、今まで見ていて気づかなかったということはやはり、いよいよメスが動いて心臓を切るところからビデオが回っていたのではないか?)白鳥と田口はビデオを見てトリックに気づき、同時に桐生のいままでの手術資料から犯人の目星までついたようだ。次のバチスタ手術はまもなく始まる!ふたりは、オペ室に駆けつけた。
オペ室2階の閲覧室には桐生がいた。もうオペはしない。垣谷が執刀医をするそのバチスタを見守る桐生。「桐生先生。僕らあなたにあやまらないといけない。まるであなたが患者さんを殺したみたいに言っちゃいましたけど、あれは間違いでした。」白鳥は桐生のとなりに座り、手術を見ながら言う。「Case27は単純な医療ミスじゃなかったんですよ。」「いや、私のミスだ。私は明らかに、正常な心筋を切り取っている・・。」その言葉に田口は、「でも先生は、前回は鳴海先生なしでバチスタを成功させてらっしゃいますよね?」「・・あなたほどの人なら、本当はCase27だってうまくやれたのかも知れない。余計な邪魔させ入らなければ。・・犯人はあそこにいますよ。」白鳥の視線の先には、ガラス越しにバチスタの面々がいた・・。
垣谷のバチスタはここまで完璧なようだ、心筋切除も成功する。桐生も安堵の表情を浮かべたところで、田口と白鳥は事件究明のため、桐生に説明を始めた。ふたりの用意したノートパソコンのバチスタ画像と現在のバチスタのモニターを並べ、違いを言うふたり。心臓を持ち上げるターニケットが、Case27の方が長く伸びている。それは心臓が他の手術より多く回転していることを意味しているのだ。他のビデオと見比べてみたがやはり、27だけターニケットが多く伸びていた。もし、この状態で心臓を切除すれば当然、手術前に鳴海と話し合いで決めていた場所とは違う場所を切ることになる。普通なら簡単に気づくだろうと思われるこの事態も、気づけない理由があった!
まず、桐生の目の異常。彼は脳の下垂体腫瘍が原因で視野狭窄をおこし視野が以上に狭い。そして数々のトラブル。器械出し初参加の直美、酒井のミス、緊急手術による場の混乱と鳴海の途中参加。この慌ただしい中で、心臓に向いている目を少しの間他にやらせることは意外と簡単にできたのではないか?トリックは一瞬、ターニケットを動かし固定させるだけ。羽場や氷室は基本的に計器を見たりしているので、容易に心臓から注意を逸らすことができる。酒井は自分の方で手がいっぱい。直美は初参加で緊張しきって道具をいじっている。鳴海は不在。肝心の執刀医は目が利かない。じゃあ垣谷は・・桐生のサポートで常に心臓の傍にある!!
垣谷の亡くなった娘は10年前に心臓移植をしていた。その手術を行ったのは桐生。場所はアメリカ・サザンクロス病院。だが、手術は成功したがその後、拒絶反応で娘は亡くなってしまった・・。そのことを桐生の手術資料で知った白鳥。そこから推論できる動機はひとつ、桐生の目の異常だ!バチスタ手術を重ねていくうち垣谷は桐生の目の異常に気づく。もしかしたら、娘の移植手術の時から?そうだとしたら、娘が死んだのは・・?たしかめるのは鳴海がいない今しかない!
「Case27は垣谷先生の未必の故意による殺人だ。これが僕と田口先生の結論です。」白鳥が言う。「真実は垣谷先生にしかわかりません・・。」証拠はない、すべて推測。だが、もし垣谷が過去の真相をたしかめるために故意に心臓の位置をずらしたのであれば、それで患者がどうなるか?それは誰にでもわかる・・殺人行為だ。その時!オペ室では異常事態が起きていた!
最鼓動したはずの心臓。垣谷の執刀する今回のバチスタは成功するかにみえた。が!血圧が低下し始める!オペ室は騒然となり、垣谷も狼狽、「バチスタだけでは助けられないのか・・。」鳴海もうめく。そうこうしているうちに心停止に陥りそうになる!今回の患者の症例は特殊で、通常のバチスタだけでは足りなかったのだ!
そこへ、桐生がオペ室に駆けつけた。だが、やはりメスは握らない。あくまでも垣谷に執刀医をまかせるのだ。「私が導きます。」それでも相当難しいSAVE手術。オペ室は一丸となってこの患者を救うために動き始めた。桐生の指示、鳴海の目、垣谷の執刀、直美の器械出し、羽場の人工心肺、・・そして田口の目には、そのオペ室に氷室、酒井の姿も見えていた。それは幻覚なのだ。でも田口の目にはたしかにここにいるはずのないふたりの姿も見えていた。バチスタの手術で殺人を犯し死んだ氷室、その氷室を突き落とし、警察に自首した酒井、そして、さきほどまで推測で新たな殺人容疑に自分達が仕立て上げた垣谷。すべてのオペ室の人間がひとつの命を救うためにすべてをかけて戦っているではないか!?田口は思わず涙ぐむ。この姿がこの人達の本当の姿なんだ・・。
そしてこのCase35。バチスタは成功に終わった。垣谷が手術室をでてきた。「オペ成功おめでとうございます。」田口が垣谷に頭を下げた。その田口の後ろには白鳥が無言で立っている。田口の表情の硬さに垣谷も気づいた。?「・・垣谷先生。ひとつだけ教えてください。Case27で心臓をあそこまで吊り上げたのはなぜですか?」・・垣谷は無言で田口を見つめた。「・・・」そのふたりを見ていた桐生に、垣谷は頭を下げる。「桐生先生、本当に申し訳ありませんでした。あなたにミスをおこさせたのは私です!」白鳥は下を向き、そして身を翻してその場を去る。今の一言ですべて自分達の推測が当たっていたことを理解したためだ。「心臓が最鼓動しなかった瞬間、とんでもないことをしてしまったと気づきました。あれから・・ずっと自分を責め続けて・・。」「垣谷先生・・。」田口は泣くしかなかった。10年前の娘のオペの時、桐生の目は見えていたことを確認し、垣谷は病院長の元へ向かう。たとえ桐生の目がその時に異常があったとしても、だから娘が死んだということにはならないだろう。そんなことは垣谷にはわかっている。このCase27の出来事は、垣谷が娘のことを愛していたからこそ、その真意を知りたかった、納得したかったために起こった・・悲しい事件だったのだ・・。
Case27は垣谷。Case33は氷室。29、30、31は物証がなく立件はされなかったが、氷室が起こした可能性は高い確率である。ともかく、田口と白鳥の調べで、一連のバチスタ調査はひとまずの終わりを見せた。氷室は密室での<隠蔽>を危惧し、そしてCase27についてはおおよそその真意を知っていたと思われる。そして氷室自身どうしよもない孤独、絶望感から殺人を行っていた・・。酒井と垣谷は衝動的な犯行・・。ふたりの調査で、バチスタ手術という特殊な場での様々な人間模様を暴くことにもなってしまった。だが、ふたりのたどりついた結末は悲しい事実だけじゃなく、新しい未来にも繋がっているはずだ。
垣谷は、その自供のみでは公判が維持できないとみなされ不起訴となる。しかし、垣谷は病院を辞めた。27の件は残念であったが、垣谷のこれまでの医師としての姿勢は素晴らしいものだった。彼自身きっと、後悔はない、医師をやりきった!と辞めていったと思いたい。桐生はこれで医者を辞めることができると言う。だが、センター設立という夢を、目を治して挑戦してください。という田口の言葉に笑顔をみせた。鳴海も桐生の背中を追い続けるのはやめて、自分の道を行くと決断できたようだ。直美はみんなバラバラになってしまったと田口に言う。「でも、僕の中には今もはっきりと残っていますよ。」田口はバチスタのみんなの雄姿を忘れることはない。そして、バチスタで救ってきた命は今もちゃんと生きている。それを聞き、直美は可愛い笑顔を見せた。
白鳥は田口を助手と正式に任命し、まだまだ病院、医療に関わっていくことを決めたようだ。ふたりのコンビもまだまだ始まったばかり。。そして最後の謎。2通目の怪文書を書いたのは、「ああ、それ?僕が書いたの。だってそういうのこないと、調査続けられなかったじゃない?盛り上がりにかけるし。何?グッチ、今頃気づいたの?遅っそ~」白鳥は笑って田口に答えた。。

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