「チームバチスタの栄光」まとめ前編

「チームバチスタの栄光」まとめ前編
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<バチスタ手術>~拡張型心筋症に対する手術術式のひとつで、左心室を3分の1程度切り取り、形を整え、心臓の収縮機能を回復させる。 心臓移植の代替手術だが、状態が劇的に改善される例も多い。心臓を提供してくれるドナーを待つ必要がなく、保険が適用されて、移植に比べて安価に手術を行うことができる。問題点もあるが、心臓移植を行うことが難しい患者にとって残された手段、心臓手術の代替術式としては有効~

この難解な手術をなんなくこなす日本のチームバチスタ。が、3例立て続けに術中死が起きてしまった・・。100%の成功率を誇っていたこのチームバチスタに何が起きたのか?それを調査するため、ひとりの医師が病院長に頼まれ、チームバチスタの面面に話を聞いて回ることになる。特別愁訴外来の診察医・田口公平。この男は正直でまじめ、人を疑ったりするのが嫌いで実直な性格。だからこそ、病院長がこの調査を頼んだのだろう。だがそのおかげで東城大学医学部付属病院の出世コースからは外れてしまっている。もともと院内の権力闘争などにも興味はなく、ある意味浮いている存在だった。おとなしそうなこの男がはたして事実解明などできるのだろうか?日頃は患者の話を聞いてあげるのが専門職なので、たしかに話を聞くことには慣れているのだろうが・・。
それともうひとり、この病院には役人が紛れ込んでいた!こいつもやはりチームバチスタの3件連続術中死の謎を調べにきていたのだ。白鳥圭輔。医師免許、解剖医、認定病理医、死体検案認定医、法医認定医の資格を持つ、ただのエリートじゃない希にみる優秀な男だが、口が悪い悪すぎるのだ・・。人をいらだたせるのが本業なのかと思うくらいの性格のゆがみ。だが、頭は冷静できれる。この白鳥と田口、まったく正反対のふたりがコンビを組んでチームバチスタの調査に乗り出したというわけだ。

チームバチスタは7人いる。それぞれのメンバーに事情を聞きまわることになるふたり。どうやら、白鳥はこの連続死がしくまれた殺人であると睨んでいるようだ。田口は事故だという証拠究明のためにこの仕事に当たることになるのだが。はたして・・。

<桐生 恭一>-バチスタ手術の世界的権威。心臓血管外科准教授。このチームのリーダー-
「体なんて内臓の詰まったただの入れ物だ。そう思うから切り刻める・・。」その言葉の裏には情が厚いことをうかがわせる。冷静で寡黙な男だが、仲間を信用する心や手術に対する
責任感など、決してその腕前に溺れることのない天才。だが、田口と白鳥が見守る中で、またしても4人目の死亡者を出してしまった!なぜ!?
「ミスは・・なかった。橋本さんの心臓は動き出すはずだった、絶対に。なのに死んだ。ミスがあればまだましだ。俺のミスで死なせたんだったら反省のしようもある、次に生かすこともできる。だが・・オペは完璧だった。原因がわからない、わからないまま救える患者を死なせていくなんてこれ以上耐えられない・・。耐えられないんだよ!俺は!!」辞表を用意して田口に言う桐生。冷静な桐生が取り乱すのを見て、田口は自分も原因究明に協力すると念を押す。「外の人間だから気づけることも・・あるはずです。辞めるなら橋本さんが死んだ原因を見つけてからにしてください!」田口の熱意は桐生に伝わったようだ。が、白鳥は今回の術死でますます疑ることになる。医療事故以上のこと、仕組まれた密室殺人だという疑いを。

<大友 直美>-チーム・バチスタの器械出し。手術室看護師主任-
器械出しはスポーツと同じで反射神経が命。彼女、直美は努力型の天才で、たくさんある手術具を指示どうり的確に執刀医に渡す。が、前任の星野に変わり彼女がチームバチスタに入ってから術中死が始まった・・。「・・私のリズムが微妙に送れるだけで桐生先生までに遅れてしまう。そのせいでとうとう術中死が・・。」泣き出してしまう直美。他に原因があると田口は慰めるが、「もう少し論理的な性格分析構築できないかな?どうせゆるい質問しかしてないんだろうね?」白鳥は田口の調査の仕方を鼻で笑う。どうせ泣き落としにでもかかったんじゃないの?と。。
今度は白鳥が、直美をからかうように挑発。君が入ってから術中死が起きるようになった、責任とか感じてないの?桐生先生はえらいよね?あの人だけメジャーリーガーであとは草野球だ、本当に実力でチームバチスタに入ったの?また泣き出そうとする直美を見て、それがフェイク(嘘)だと見抜いていた白鳥。-相手を挑発して情報を引き出す-それが、白鳥のやり方なのだ。「なんだろうなあの女。なんか隠してる気がすんだよ。」
チームバチスタに入れたのは桐生に選ばれたからじゃない・・。直美は、自分がチームに入れるよう仕込みを行っていたのだ。自分ではない次の候補者のスキャンダルを匿名で流し、自分がチームに入れるよう仕組んだと田口に告白する直美。そこまでして・・桐生先生に憧れていたのか?という田口の質問に、「別に。」桐生とチームバチスタの名前はブランド、自分の徳につながると笑い、いずれもっと高い病院に行く。と野心があることを話す。
逆に白鳥は、その程度の事を隠すなんて。と高笑い。その程度の足の引っ張り合いなんて自分の周りじゃ日常茶飯事、もっと蹴落として上へいけ、「自信もってドンドン蹴落とせば?楽しいよ~人を踏み越えていくのって。」白鳥の冗談とも本気とも言えない言葉に笑顔でうなずく直美。田口はただ、困惑していた。。が、直美の潔白は一時的に晴れたといっていいだろう。

大人は失敗するけど子供の失敗はない。その神話は次のバチスタ手術で証明された。だが、白鳥は尚更、疑いの気持ちを持つことに。「一連のバチスタ手術の結果には、何者かの意図が働いている・・。最悪チームバチスタは解散かな?」Case27,29,30,31が術中死、28は9才の子供だった。子供の死亡例はなし。だが、その28をはさんで4件の術死。そしてCase32は子供、これも成功した。たしかに・・不可解なのだ。

<氷室 貢一郎>-麻酔科医-
優秀な麻酔科医の氷室。だが、麻酔科医は人数が不足していて手術室を休む暇もなくたらい回っていた。そして時には外科医から舐められることも・・。手術するわけじゃないんだろうに!。そんなひどい言われようでも患者にやさしく穏やかに振舞う氷室。実際田口との接し方も丁寧で煙たがる様子はない。だが!
「麻酔科医はオペ室の奴隷ですよ・・。」疲れきって田口に言う氷室。かけもちなんて日常茶飯事、それでも次の日にはまたきっちり手術が入っている、研修麻酔科医も一人前になる頃には辞めている、そしてまた新しい新人が入ってくる・・負担はいっこうになくならない。こんな状態でいつ術中に失敗するか・・。と氷室は言う。田口は実際の麻酔科医の言葉に唖然とする。カップラーメンでさえまともに食べる時間がない氷室を、家に招待し家族の団欒でもてなす田口。だが、そういう日常を思い出させてくれた田口に感謝する氷室。ちょっとした友情がふたりの間に芽生えた。。
白鳥は、麻酔科医のポジション上、毒物を混入することができるのでは?と疑いをかける。だが、血液の採取は常にとっていて調べればわかると氷室。取りに来る看護士達もいつも同じだとはかぎらないので物理上は無理だと説明する。だが、看護士に裏で指示を出すことなんて直美に頼めばいくらでも可能だ。と返す白鳥。直美との結託を否定する氷室。自分なんて相手にしない彼女は・・。
病院側はバチスタチームを調べることを拒否。田口は、「僕はひとりの医者としてここにいるんです。現場に毎日仕事に追われながら、いつか自分も訴えられるかも?って怯えてる医者を守るためにも、僕らは真実を知る努力を捨てちゃいけないんじゃないんですか!?」それでも!病院側では調査を認めようとはしない。病院長と教授との確執(権力争い)が密かに関係している。死亡した遺族から、解剖の要求も訴えもでていない。わざわざ調べる必要はない!田口は病院の大半の人間からすでに裏切り者のレッテルを貼られてしまっていたのだ・・。
そこに桐生や直美、氷室が教授に頭を下げた!彼らも事実解明をしたいのだ。田口の人柄に共感し味方してくれたのかも知れない。もっとも3人を集めて教授の前に連れ出したのは白鳥だったが。。白鳥は病院側の抵抗を理解していた上で、もっとも効果的な対策を立てていたのだ。病院長も教授に頼み、調査は病院に認められることになったが・・。

資料として借りていたバチスタ手術のビデオのうち、術死が起きたCase29のビデオが無くなっていた。白鳥は、29の心臓切除範囲が他の手術より大きかった事に気づいていて、ますます事件性を疑い出す・・。

<羽場 貴之>-人工心肺のスペシャリスト。手術室のリスクマネージャーも兼任-
バチスタ手術は心臓切除するため一時、術中心臓を止める。その時の心臓の役目を果たす人口心肺を扱うのが羽場の仕事だ。優秀で桐生も信頼を置いている。
リスクマネージャーを兼任している彼に白鳥は聞く。オペにはどれくらいの危険があるのか?その問いに、オペ室は一日に一件はなんらかの問題が発生している計算、ニアミスならいくらでも・・だが、バチスタ手術はニアミス報告さえ今だかつてない。と羽場。「それちょっとおかしいんじゃないの!?あんな難しい手術で一件も報告がないなんて、逆に不自然だね!あるいは誰かが故意に報告を握り潰しているとか?」嫌らしく笑い挑発する白鳥に、あきらかに嫌悪感を向ける羽場。自分達を殺人者と疑ってかかっているのだから当然なのだが。それでも、教授に食ってかかった田口のことは少し見直したようだ。
羽場自身も、桐生やバチスタチームのメンバーには信頼を置いているひとり。連続術死も運が悪い偶然だと思っているようだ。患者の体力が持たなかったのだと・・。

が、ビデオに続き、またとんでもないことが!田口の机に怪文書が置かれていたのだ。
~術死は続く、これからも。これは、完璧に仕組まれた、犯罪である。~

<鳴海 涼>-基礎病理学教室准教授-
鳴海は桐生の義弟でいっしょに帰国して現在に至る。「僕はDr桐生(兄さん)の影だから。」が口癖で、他のチームの仲間とも少し違う異質な部分がある。Case29の切除範囲が大きいことに気づいていた白鳥は、切除範囲を決める病理医・鳴海が証拠隠滅のためビデオを盗んだのでは?と疑う。
しかし桐生は説明した。切除範囲は自分とふたりで決め、29の場合は心臓の広がりが大きかった、その分切除する範囲も大きくなると。「おかしいなあ?ならどうして29のビデオだけ盗まれたのかねえ?」
田口は鳴海が一番ビデオを盗む必要がないと白鳥に言う。患者に手を触れない、ビデオにも写ってない。「グッチさあ、たまには頭使わないと!それ以上脳細胞萎縮したらどうすんの!?誰かをかばってるかもしれないじゃない?」信頼し合うからこそ、かばう。鳴海が桐生をかばっている可能性を指摘する白鳥。
病理医は直接患者と接する機会はない。だが、カルテを見て手術したがる医師にもう少し調べさせてください。と念を押す鳴海。その患者は結婚を控えた27才の女性。確実に切る必要があるかどうか鳴海は念を入れたかったのだ。一見あまりしゃべらず、人付き合いも好きじゃなさそうな鳴海。だが、患者の気持ちや状況を、実際会っていなくても気にかけるやさしい性格だった。
帰国前。実は鳴海も外科医だった。だが、桐生と同時におこなった手術で事故に会う・・。桐生のメスが鳴海の腕を切ってしまったのだ!それだけ混乱していた難しい手術だったのだ。それ以来、鳴海は怪我が治ってもメスを持つ手が震え、病理医となった。桐生が言う。鳴海は自分以上の天才、実際外科医を続けていたら想像もできない外科医になっていただろうと。病理医としても奴ほどの腕の病理医を俺は知らない、奴は今は俺の目となってより高みに行こうとしている・・。
田口は自分の所に相談に来た女性が先日鳴海の言っていた患者だと気づき説明する。うちには優秀な病理医がいます、患者さんとは直接会うことはないけど、影で支えるエキスパートだと。鳴海はドア越しにその会話を聞いていた。。

<酒井 利樹>-自らチームに志願した熱血漢-
田口と同期で、仲間うちでは出世頭だが、あるコンプレックスを抱えていた。自分は努力しても桐生先生や親父みたいな天才にはなれない!実は29のビデオを盗んだのは酒井だった・・。29の開胸操作を行ったのは酒井。だが、ミスをしてしまった。それが知られるのが嫌だった・・。
チームにだって自分で頼み込んだんだ。「桐生先生と働いてわかっちゃったんだよね・・。俺は天才にはなれない・・どんなにがんばってもあの人や親父みたいにはなれねえって。それでも上へいきたかった。あんなミス、大騒ぎでもされたら・・」酒井は悔しそうにうめく。「天才だけが患者を救うのか?時間はかかっても正確なオペができる、そういう外科医目指すんじゃだめなのか?俺も最初は外科医になりたかった。でも、血がだめであきらめた。天才になれる素質があっても、外科医をあきらめなくちゃならなかった人も、きっといる。でもおまえはなれてるじゃん?外科医に。天才になれないくらいで文句言うなよ。」田口の言葉は酒井の心に響いたようだ。そして、ビデオは白鳥が単に紛失してただけという結末にとどまる。。

<垣谷 雄次>-心臓血管外科講師。医局長-
柿谷は桐生が招聘されなければ、准教授になれていたはずだった。桐生チームの右腕だが、実のところバチスタ手術中はほとんど「見ているだけ」状態。おまけにJrの酒井のおもりまでさせられている・・。~桐生さえ戻ってこなければ、自分はもっと違っていたのでは~と白鳥に挑発される柿谷だが。
一度失敗しておじけついている酒井を術中、叱咤激励!する柿谷。そして酒井は見事やってのける。柿谷はそんないじけた人間ではないのだ。酒井も少し自信を取り戻したようだし。。

これで7人すべての状況はだいたい把握できた。だが、まだ怪文書の謎は解けていない・・。
そして・・謎は解明されないまま次のバチスタ手術が迫る。

「まだ犯罪だと疑っているなら警察を介入させたらどうだ?」桐生の言葉に事件だという証拠がみつからないから警察にも頼めないと笑う白鳥。再びそれぞれに喧嘩を売るような口振りでチーム内を動揺させる。やろうと思うならいくらでもそれぞれが毒物を混入できるんじゃないの?「この事件はオペ室という密室で行われている連続殺人だ!・・と仮定したら、チームバチスタのメンバー全員犯人の可能性あるでしょ?」これだけ他人の目がある中で犯行を繰り返せる人間は、かぎられてくるんだけどねえ?犯人はだいぶ特定できてきた。と白鳥はメンバーに揺さぶりをかける。
それが効いたのか、田口に話があると羽場が手招きした。「ずっと気になっていたことがあるんだよ。バチスタでの術死はあらかじめ予告された殺人なのかもしれない・・。薔薇がさ、ガラスケースに入った薔薇。いつからかしらないけど、そこに置かれるようになったんだよ・・。」置かれるのは患者が術死した日だけ。誰が置いているのかもわからない、気がつくといつのまにかなくなっている・・。そしてその薔薇を置いたのは、直美だということがわかった・・。
疑われ傷つく直美。桐生も鳴海に次のバチスタ手術をしていいのだろうか?と打ち明ける。やめても誰も文句は言わないだろう、でも救える命を見捨ててもいいの?「ここでやめるくらいなら、俺達はなんのために日本に帰ってきたんだ?」鳴海は義兄を激励した。
田口は白鳥に薔薇の件を伝えることをしなかった・・。認めたくなかったのだ、これが殺人事件だということを。だが、白鳥は田口の異変を見逃さず問い詰める。これ以上人を疑ってかかるのには耐えられない、桐生先生達は命を助けようとして必死なのに!田口の叫びに白鳥は鞭打つ。「人を知るのが好きだった?違うでしょ?相手のことわかったつもりになっていい気になってただけじゃないの!?本当に他人を知るっていうのはさ、知りたくもないそいつの最悪の部分までしっかり見つめることじゃないのかね!?人のいいところしか見たくない、そんな甘ちょろい態度でいるから愚痴外来なんて馬鹿にされてんだよ!話を聞くプロならさ、連続患者殺しの愚痴まで引き受ける覚悟みせてくれよ!」
田口と白鳥の仲がこじれ、チームバチスタ内でも次のオペをしてよいのか?という意見がでる。こんなときだからこそ次のオペを成功させて殺人じゃないと証明するべきだ。と酒井。でももし失敗したら・・。直美は弱気な発言を言う。桐生は、次のオペが失敗したらチームを解散しようと皆に言うのだった・・。
田口は原点に帰っていた。自分は人を疑いたくない、でも患者やチームのみんなのために、この仕事を引き受けたのではなかったか?再び薔薇のことを直美に問い詰める田口。「最初に置いたのは私です。でも私はそんな意味で置いたんじゃなかった。」自分がチームに加わった最初のオペで患者が死んだ。患者に申し訳なくて薔薇を飾ったという。それ以降、患者が亡くなったオペの直前に薔薇が飾られるようになった・・。言ったら疑われるから言わない方がいいと助言したのは氷室だという・・。
田口は氷室に会いに行く。薔薇の件、知っていたのになぜ黙っていたのか?その薔薇は氷室がCase31のあとに捨てたと直美に聞いた。怪文書はあなたのしわざでは?孤独で押しつぶされそうな人間のメッセージに自分には見える、この怪文書・・。田口は氷室を問い詰めた。直美のしわざなら自分ではなく白鳥に出したはず、他の先生達はそれぞれに認めてくれる存在がいる、このような文章をわざわざ出す人間の心理はとても孤独な人間なのではないか?田口の推測に氷室は、「僕そんな風に見えます?」「はい。・・話してくれませんか?力になれるかもしれないし・・。」「誰でもわかってやれるなんて自惚れてんじゃねえよ!」「・・氷室先生?」「・・犯人が見つかったら遠慮なく殺しちゃえよ、そんな奴!」氷室の目は冷ややかだった・・。唖然とする田口・・。
そして患者の病状が急変。予定より早くバチスタ手術が行われることになった。白鳥はその場にいず、田口に手術を止めるよう叫ぶ!田口も原因がわかっていないこの状況で手術して欲しくない!と桐生を止めようとするが、鳴海にどけよと言われ、患者を見捨てろというのか?と桐生にも言われる。そして、あの薔薇が置かれていた!!驚愕する田口。氷室が捨てたはずの薔薇が置かれている・・呆然と立ち尽くす田口を冷ややかに見ている氷室。そして冷たく笑い、手術室に入っていく。無常にも手術室の扉が田口の前で閉まってしまった・・。

#6
田口の目の前で無情にも手術室の扉が閉まる。手術室には殺人予告の薔薇のショーケースが置かれていた・・。殺人が起きる!患者がむざむざ死ぬとわかっていて手術させるわけにはいかない!田口は必死に訴えるが、もう止められなかった・・。手術をしなければ、この患者はどの道助からない・・。患者の容態は急変してしまったのだから・・。
白鳥もタクシーを飛ばして病院に急いでいたが、すでにバチスタ手術は始まってしまった。田口は泣きそうな顔で2階ガラス越しの閲覧室で手術を見守るしかない。
そして手術は・・心臓の最鼓動なし、失敗に終わる。桐生以下バチスタチームになんともいえない空気が流れる。桐生は直接心臓に触れマッサージをするが、「もう無理ですよ・・。」垣谷の言葉でもマッサージを止めない桐生。その時、白鳥がオペ室に現れた!
「無駄だよ。その心臓はもう動かない。それを今から解明する!それから・・おい!グッチ!なんでそんな所にいるんだよ!?この肝心なときに!さっさとこっちに降りて来い!おいほら早く!」白鳥の叱咤に田口はオペ室に入ってきた。解剖してもらう!と言う白鳥に、そんな簡単じゃない遺族が許可しないと諌める桐生。だが、「簡単じゃなくても許可をとって解剖するんだ!!」白鳥は怒鳴る。そして、桐生自らの説得もあり遺族も了承、再び閉じた心臓を開くことになった。
もしオペ中に脳死になってしまったとしても心臓は動く、心臓は強靭な臓器、それを止めるには毒物および直接攻撃するかしかない。「毒殺は科警研の血液検査でも否定された。となると・・。」「心臓か・・」白鳥の言葉についで鳴海が嘆息する。もう一度開けばわかるはずだ、原因も犯人も!白鳥と田口が見守る中、心臓はまた開かれた。「こんなことして何もでてこなかったらただじゃすまないぞ。」垣谷がぼやきながらも桐生の解剖を手伝う。「どうですか?何かわかりました?」「・・いや・・なにも。」桐生がしかめ面でつぶやく。「そんなはずいはない!もっとちゃんとみてくれ!」白鳥は叫ぶ。「オペのあいだ中全員の目が心臓に向いているんだ!誰にも気づかれず心臓を狙うなんて常識に考えて無理だろうが!」垣谷の言葉も聞かず、それでも自分の目で心臓を確認する白鳥。「そんなはずはない・・心臓になんの痕跡も残さず殺すなんて。そんなことできるはずが!」その瞬間垣谷にぶん殴られる白鳥。「いいかげんにしろよ!!そんなに俺たちを犯人にしたいのか?ここをどこだと思ってるんだ?神聖なオペ室だぞ!」「結局、口だけでなんにもできないのか?」鳴海の皮肉に飛びかかろうとする白鳥。だが、何もできない・・。今はおとなしく引き下がるしかないのだ・・。
田口は薔薇の件と怪文書の件、それは同一人物のしわざだと白鳥に話す。見つかるのは怖いけど、誰かに気づいて欲しくてサインを出している・・。目星はついてるの?という白鳥の言葉に目をそむける田口。薔薇の件は初めて耳にした白鳥、なんにしても推測で証拠がないのだ。どうすることもできない。「でもこのままじゃ駄目なんです。何かないんですか!?ご遺体に傷をつけずに調べる方法!?」田口の叫びに何か閃いた白鳥。方法はある!だが、日本ではあまり用いられていない、皆が納得するかどうかだが?・・白鳥は田口の肩をたたき気合を入れなおした!
-死亡時画像病理診断-用するに遺体をMRIにいれるというわけだ。もちろんバチスタの面々も素直に頷けない。だが、こういう時、田口の言葉が皆をうなずかせるのだ。「・・でも知りたいですよね?どうして術死が続くのか?本当のことが知りたいんです!」皆それに同調した。しかしMRIの医師も教授も反対する。無茶苦茶な要望なので当然なのかもしれないが、これしか方法がない。病院長が現れ許可をお願いししぶしぶ了承する教授。Aiは行われることになった。
脳に異常はみられず、心臓にもみられない。またしても空振り・・。が、白鳥が画面に釘づけになった。「ストップ!ここ、ズーム!これは・・なんだ?この白くなってる部分。なんだよこれは・・。」病院長、教授、田口、MRI技師も顔をいぶかしめる。そこは白く窪み状になっていた・・。
その白い部分を立体的に並べるとスワンガンツカテーテルが通るライン。心機能を測定するそれは心臓の右側に通される。一方バチスタは左側、だから心臓を開いても何も異常はみつけれなかった。さっき使ったスワンガンツカテーテルに電源を入れ操作すると、敷いてあった布が数箇所こげる現象が!犯人はこれを改造し、電極を異常な数値で心臓に流したというわけだ。「そいつはわかってたんだよ。解剖を嫌う患者の遺族の心理を。」白鳥は言う。桐生先生の名声は誰もが知っている、だからこそなおさら術後に不信感をもつ遺族はいないだろう、ましてや解剖なんて・・。「本来心臓はちょっとヤケドしたくらいでは死なない。でもそいつは知っていたんだ。心臓のどこを狙えばいいかを、ピンポイントで攻撃する高い能力と冷静な判断力をかねそなえた人間、そんな奴はひとりしかいない。」白鳥は指をさした。「おまえだ!犯人は氷室 貢一郎、おまえだよな!?」場が静まりかえった・・。
「・・ようやくわかったんだ。もう少し早く気づいてもよかったのに。」氷室は無表情で言う。今回の緊急手術も彼が刺激薬で起こしたものだった・・。予告の薔薇も怪文書も氷室の仕業。「いい線までいってたんですけどね、先生の推理。一歩遅かったですね。」田口に視線を合わせ氷室は淡々と言った。「子供のオペは全部成功だった、氷室先生は子供は殺さなかった・・。」田口のなぐさめに、「殺さなかったんじゃない、殺せなかったんです。うちでは子供の患者にスワンガンツは使いませんから。」「なぜこんなことを・・。なぜだ!?」桐生の怒声にも無表情の氷室。皆、衝撃の事実に打ちのめされている・・。
氷室は警察の手に送られることになった。あとの指示は病院長が出す。氷室の背中に叫ぶ田口。「なんで5人も殺さなきゃいけなかったんですか!?なんで・・。」「全員僕がやったなんていつ言いました?術死は続く、これかも。犯人は他にもいる、その中にね。」氷室はバチスタチームを指さす。「オペ室の殺人者は僕だけじゃない。」愕然とする田口。渋い顔をするしかない白鳥。バチスタチームは驚愕の顔をするしかなかった・・。そして氷室は警察に渡る前に病院を脱走する・・!

#7
氷室が犯人だった・・。あまりの事実に泣きっ面を浮かべながらもまだ信じられない田口。だが、田口自身なんとなくわかっていたのだ、氷室の心の孤独を・・。そして氷室は警察に渡る前に病院を脱走してしまった!
氷室の行方、そして氷室の残した言葉<まだバチスタチームの中に犯人はいる>その件につき事情聴取されるバチスタの面々。だが、憔悴しきったメンバーの中に手がかりを握っている者は誰ひとりとしていなかった。皆、自分達の中に殺人者がいたという事実に衝撃を受けているのだ。だが、もし本当に氷室の言っていたことが本当なら、誰かが嘘をついていることになる・・。
病内の階段に座り、田口は必死に氷室に電話をかけていた。だが、繋がらない・・。が、でた!でてくれた!「氷室先生!聞こえてるんでしょ?今どこですか?会って話がしたいんです!氷室先生!教えてください。氷室先生の本心が聞きたいんです。なぜ、あんなことを!?」「・・ハムスターがね、死んだんですよ・・。」オペ続きで三日ぶりに帰ったら死んでいたハムスター。思わず涙がでてしまった。でも麻酔の実験で散々動物を殺してきている自分。思わず笑ってしまったという氷室。自分のしていることの意味が、日々の生活の中でよくわからなくなってしまったのだろうか?<バチスタ手術でも心臓だけを見て、それが人間だということをみんな忘れる・・心臓が最鼓動しない時・・初めてバチスタの面々はそれが人だということに気づき必死になる・・>氷室の自嘲気味の言葉に、「違う・・。氷室先生はそんな人じゃない。」田口は言う。「だって氷室先生はオペ中いつもずっと、患者さんの顔を見てた。」「あいかわらず人がいいな。田口先生なら死んだハムスターをみても素直に泣けるんでしょうね。」あって話したいという田口に、もう話すことはないと氷室。「先生は死ぬつもりですね?・・真実を隠したまま・・。」「あれは僕には真似できないくらいパーフェクトな殺人です。オペ室だからこそできた完全犯罪・・そしてまたいつか同じことが起きる。術死は続く、いつまでも。」「氷室先生今からそっち行きます。」白鳥や警察も連れてこない、自分だけで行く、約束します。という田口の言葉に、「約束か・・僕ね、本当に先生の家で食いたかったですよ、鍋。またきて下さいって言葉、社交辞令でもうれしかったな・・。」「社交辞令で約束したことなんか僕は一度もありません!本気でしたよ、本気で思ってましたよ!」その言葉に氷室は、田口と会うことを決断したようだ。氷室が携帯で話していた場所、そこはビルの屋上だった。田口の電話がなければ飛び降りていただろう・・。「約束します。待ってます。」氷室は穏やかな顔で電話を切った。田口はその場所へ自転車を猛スピードで飛ばす!
だが・・田口がそこにたどり着いた時には、氷室は屋上から地面に落下して息絶えていた!そして田口自身、氷室を逃がそうとしたのでは?と警察に疑われる羽目に・・。「そりゃ怪しいですからねえ、こっそり犯人に会いに行くなんて。」白鳥は皮肉とからかいを込めて田口に言う。病院長の判断で、白鳥と田口はこのバチスタ調査を降りるよう言われる。ここから先は警察の仕事。ふたりは病院長に礼を言われ、白鳥は厚生労働省に帰る支度を始めた。
「死ぬはずがないんです!」田口は白鳥と病院長に訴える。約束してくれた、待っていると。そして、氷室が死ぬ直前に地面に書いたと思われる文字、<N>のように見えたと話す田口。「うわあ。何それ!?ダイニングメッセージとかいうやつ?」白鳥は笑ってからかう。ともかく帰るという白鳥。田口は、「調査辞めるんですか!?」と必死になるが、「いちお僕、お・と・な・だから。」笑って田口の横を歩いていく白鳥。以外と引き際がいい白鳥。これから病院はマスコミに追われ、てんやわんや。おまけに捜査は警察の管轄にゆだねられる。たしかに白鳥の引き際は当たり前といえば当たり前。だが、田口は納得がいかない。自分ひとりでも!と動き始めた。執念深い男・田口!だが、たしかにまだすべての謎が解けたわけではないのだ!
<N>の文字で、鳴海に会いに行く田口。<N>のつく誰かが氷室先生を殺したと思っている?と鳴海は言う。「それで僕が疑われたわけだ?・・残念だけど僕にはアリバイがあるよ。」氷室が死んだ時間、自分は兄といっしょにいたという。「まあ、殺す理由もないけどね。」いつもと同じく、冷静だがどこか素っ気無い口調の鳴海。だが、そこまで聞いて田口はどうすることもできない。扉越しに桐生がその会話を聞いていたことも気づかないようだ・・。桐生の顔は目を細め、深刻な表情を浮かべている・・。
田口は氷室の住んでいた部屋にいってみることにした。入ってみると、窓際にハムスターが住んでいただろうカゴが置いてある・・。思わず涙があふれてくる田口。こんなことになる前に、何かできることはなかったのだろうか・・。ふと壁にかけてあるカレンダーをみるとバチスタ手術の日に印がしてあり、手術番号が書いてあった。それを見て、何かを閃いた田口!
田口が病院前まで来ると、合コン中の白鳥と遭遇。田口の姿を見つけ、二次会には行かずそのままタクシーを行かせる白鳥。女の子達からの「行かないんですか~。」という声が遠のいていく。田口はムッとしながらも白鳥に、気づいた事を報告することに。
<N>の文字ではなく<27>Case27のことだと説明する田口。クセのある字体、だから最初<n>に見えた。そして、白鳥はそれを聞き笑う。「ビンゴだよ、グッチ。僕がつかんだ情報とも一致している。」合コンと称して、オペ室ナースの子達から情報を引き出していた白鳥。27のバチスタ手術は、緊急オペで改造したスワンガンツは氷室自身は用意できなかった、研修医が用意したのだから。そして白鳥はもうひとつの情報も仕入れていた。ビルの屋上で氷室は大友直美に電話していたという。直美本人の携帯は留守電になっていて何もメッセージは入っていなかったということだが・・。
ともかく、27のバチスタ手術の死亡は氷室が起こしたものではないのだ。術死が始まったのは27から・・。やはり真犯人はまだバチスタチームの中にいる!?その頃、桐生はメンバーを集めチーム解散を宣言していた。「だめだ。バチスタはやめさせない・・。」鳴海が真剣な表情で桐生に食ってかかる。「チームはこれからも続く。」鳴海はこだわっているのだ、何かに・・。

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