魔王#10

「魔王」#10
充を殺害したのは均ではなかった・・。だが、均は兄貴の妻と恋仲にあったという事実が直人の心を複雑にする。均のアリバイを証明するには麻里の証言が必要となるのだが、それは同時に兄貴を傷つけることになる・・。そして充殺しの真犯人は一体・・。これもなにもかも、成瀬の思いどうりなのか!?署の廊下でひとり悩む直人・・。
そこへ、しおりがやってきた。心配そうに直人に近づく。そして、「あの・・刑事さんは犯人が誰なのか知ってるんですか?・・わかってるんですね・・。刑事さんはその人のことを憎んでますか?」「・・わからないんです。その人を殺人犯にしたのは俺だから・・。ひとりの人間の人生をこんなに狂わすことになるなんて、あの時考えもしなかった・・。あの人と死んでいった人達のことを考えるたびに、自分の過去を全部捨ててしまえたらどんなにいいかって・・。」「残酷ですよね・・。そんなにまで傷つくなんて、生きていけないなんて・・。でも私は、その過去があるから今の真っ直ぐな刑事さんがいるんだと思います。刑事さんはもう十分苦しみました・・。」しおりは直人をなぐさめ、そしてもう誰も傷つかないために自分も協力するとあらためて誓う。だがそのしおりも、成瀬がこの一連の事件の真犯人だったという事実に打ちのめされているのだ・・。
直人は麻里を呼び出し、均といっしょにいたことを証言するように頼む。が、麻里は、できません・・と去ってしまった。そして均もかたくなに自分が充を殺害したと言い張る。均の容疑は晴れるどころか本人がそれを認めてしまっているのだ・・。「俺のせいであの人が不幸になる方が辛い。・・あの人を守れなかったら、俺は生きている意味がない。」そう言う均を切なげに見つめている直人。不倫という仲であった均と麻里。だが、そこには真実の愛があったのかも知れない、少なくとも均の気持ちは真っ直ぐで純粋だ。だが、このままでは本当に均が無実の罪をかぶることになる・・。直人は複雑な想いで取調室を出るが、隣の部屋から中西と麻里が現れた。中西の計らいで麻里は均の今の会話を聞いていたのだ。麻里の目は均のアリバイを証言することを誓っていた。
典良の前に麻里といっしょに顔を出す直人。直人は麻里に均のアリバイを証言してもらったと説明。その言葉に典良は激怒する!おもむろに直人を殴りつけた。「ふざけんな・・。俺はどうでもいいのか?俺のことは考えなかったのか!?」「すいません・・。」「俺は信じてた・・最後には俺を選んでくれるって・・。」それを聞き、麻里は典良が自分と均の仲を知っていたのかと驚愕する。もういっしょにいられない・・と言う麻里に別れない!と叫ぶ典良・・。均を守るということが同時に典良を傷つけるだろうということを、今更ながら実感する直人と麻里・・。
栄作は今すぐ麻里と別れないと言った典良の判断は正しいと笑う。あくまでも世間体、仕事目線の栄作に今回は典良もキレた!「僕の気持ちはどうでもいいんですか?お父さんはいつも最善の解決をしてくれました。僕は麻里とやり直したいんです!あなたはいつも正しかった、あなたはいつも絶対だった、でもあなたはいつも父親ではなかった・・。」
「これで満足ですか?すべてあなたの思うとおりに進んでいます!これで満足ですか!?」署ですれ違った成瀬に直人はいい放つ。だが、「おかしいんです・・あなたを心底憎もうとすると英雄とあなたのお母さんの顔が浮かんでくる・・。」直人は11年前の事件のあと、友雄に謝りに行ったことを告白する。だが、家はすでに引き払われていたのだ。「すいませんでした!」今、成瀬(友雄)に深ぶかと頭を下げることができた直人。刑事になって悪い奴を捕まえていれば自分は許されるのではないか・・でもそれは間違っていた、あなたをこんな目に合わせたのも全部自分の責任です・・。直人は泣いていた。その直人を見て動揺する成瀬。「やめてください!今更何を言われても、結末は変わりません。答えはもうすぐそこまで来ています・・。」成瀬は去っていく。そこへ赤い封筒を持った薫が走ってきて成瀬とすれ違った。手紙を受け取った直人は成瀬を見つめる・・。そして振り返った成瀬も直人を見るのだ・・。ふたりの表情はそれぞれの立場での哀しみに満ちている。もう、ふたりの関係は11年前の決着を着けることだけでしか成立しないのだ。もし、直人が11年前に友雄に謝る機会ができていれば・・それを考える時間さえふたりにはもう許されない・・。
赤い封筒に入っていたのは充の殺害現場からでてくる典良の姿だった!絶望する直人。そしてその写真は典良の元にも届けられていた。愕然とする典良・・。自分は完璧にやったはずだ、犯行に使った煙草と現場に残した均のペン、均の机に仕込んだ青酸カリ、そして出張していたという完璧なアリバイ作り。だが、この写真は現場そのものに自分が写ってしまっているではないか!?・・典良は気づいていない。誰が?麻里と均の不倫現場の写真を自分に送ってきたのか?という疑問に。自分が初めから誰かに誘導されているという現実に・・。
山野は笑っていた。あの時自分を追い回した奴らを、今は自分が追い回している。これでようやく英雄に償える・・。そう成瀬に言う山野はいつのまにか泣き出していた。11年前にあの事件は正当防衛ではないと証言できなかったことをずっと悔いていた山野。自分を助けて味方してくれたのは英雄だけだったのに・・。「あなたは十分償いました。これが最後の仕事です・・。」成瀬は赤い封筒を残して山野の元を去る。
直人は均のペンをしおりに見せ残像を読み取ってもらう。しおりが見たものは、充に煙草を差し出す男、死んだ傍から立ち去る男。それは典良だった・・。「ありがとうございました・・。俺の兄貴です・・。」しおりは言葉も出ない・・。直人の立場と哀しさもそうだが、それはすべて成瀬の仕組んでいるという事実・・。自分の想っている人がこんな残酷なことを・・。しかし、まったく関係ないのだが、しおりは直人のことを最終回まで刑事さんと呼び続けるのだろうか?名前も覚えてくれないのか?はたまた、みよ字でさえ呼んでくれないとは直人もかわいそうだなあ。。
栄作は顧問弁護士である成瀬を呼び出した。遺言状を用意していて、成瀬に息子達のことを頼むと言い出す。息子達は自分のようにはできないだろうからと・・。成瀬はおまかせくださいと笑い、栄作に話し始めた。ずっと芹沢家のことだけを考えて生きてきたと。今まで元気で落ちぶれることもなく、他人を犠牲にして・・。成瀬の不敵な笑みに栄作は気づいた、11年前の事件の真中英雄の兄・友雄本人!
「ハハハハッ、見事だ!」栄作は友雄の生き方を瞬時に読み取り賞賛を述べる。そしてあの時の無念さも理解するのだ。「だがね・・人間というのは錯覚を起こす生き物だ・・。」立場や状況によって曲がった線を真っ直ぐに感じたり真っ直ぐな線も曲がって見える時がある、自分はあの時の事件を正当防衛に仕立て上げることが真っ直ぐな道だと信じたと言う栄作。「息子のために父親ができる最善の選択だった。それが親というものだ。」「わたしの母親もあなたと同じように息子達を愛していました・・。でもあなたは愛する息子を奪われた母をさらに傷つけ、踏みにじった!自分がどれだけ他人を苦しめたのか考えたことがありますか?私は絶対にあなたを許さない!」それを聞き、栄作は悲しい顔してうつむく。そして顔を上げた時には微笑が漂っていた。「自分のことはどうなんだ?君もまた自分の目的のために他人を不幸にしている。君も曲がった線を真っ直ぐだと信じているだけだよ。」直人は英雄君を刺してはいない。あれは不慮の事故だったんだよ。「息子の言葉を信じない父親がどこにいる?だが、あの状況からみてあれが事故などとは世間に通用するわけがない。だから息子のためには正当防衛にするほかなかったんだ。でもね、真中友雄君?あれは事故だったんだよ・・。」・・!「・・そんなことは問題ではない!現に英雄は死んだんです!」動揺する成瀬に、すまなかった・・と頭を下げる栄作。成瀬は部屋を飛び出していった・・。
典良はパリに急ぎ行こうと準備をしている。自分の嫌疑がかかるのは時間の問題だ・・。麻里も連れて行こうとするが、麻里は行けないと言い出す。俺のためにはこんなこともできないのか・・自分より葛西均を選ぶのか?麻里は出て行ってしまった・・。典良は本当に麻里を愛していたのだ。だがそれは麻里にはちゃんと伝わっていなかったのだろう・・。父親・栄作に頼りにされるよう努力し仕事に打ち込み、ひたすらに走ってきた典良。だが、頼りにしていた葛西均と麻里の不倫。これは典良の心をズタズタに砕くのには十分すぎた。いつしか均をはめるように仕組んでしまっていた典良・・。だが、典良の気持ちになって考えてみれば理解できないことではない。こんなにやさしい心の持ち主も変わってしまうこともある。典良は、あちこちにちらばった材料を使って芹沢家を破滅に追い込む成瀬の料理にかかった被害者のひとりにすぎないのだ・・。
典良の元に直人がやってきた。「署までご同行願います・・。」「なんで俺が!?俺はいつだっておまえをかばってきた!なのにおまえは・・」「人が過去を忘れても、過去は決して人を忘れない!頼む兄貴、罪を償ってくれ・・。」薫達に連行される典良はなんともいえない表情を直人に向けた・・。直人は自分の肉親を逮捕する悲劇に直面したのである・・。
教会に足が向いてしまった成瀬。ひとり祈っていたしおりがいた。「成瀬さん・・。本当は迷っているんじゃないんですか?勇気をだして出てきてください・・。どんなに苦しくてもやりきれなくても、暗いトンネルからでてきてください・・。」しおりは泣いている。「もう・・戻ることはできない・・。これが僕の本当の姿です。」「そんなはずない!」去ろうとする成瀬の腕を必死に掴むしおり。「自分を捨てないでください!あなたはみんなに愛されるべき人なんです!お願いします・・自分を苦しめないでください!」「僕には・・愛なんて必要ない!」成瀬は出て行ってしまった・・だが、その顔は涙でいっぱいになっている・・。しおりの気持ちに答えるには自分はもう汚れすぎてしまっているのだから・・。
署の会議室にひとりいる直人。その背中はどこまでも悲しい・・。中西が赤い封筒を持ってきて直人に渡す。「戦おう、いっしょに。俺はおまえを死ぬ気で支える。」中西が言ってくれた。手に取った直人は封筒を開ける。入っていたのは2枚のカード。~運命の輪~・・今までは一枚を俺、もう一枚をターゲットに送っていた・・。今度のターゲットは俺自身!直人は決着を予感する。

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