「風林火山」まとめ

「風林火山」まとめ
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武田晴信(信玄)は戦ばかりに明け暮れ領民をかえりみない父親を追放し、善政をしいていた。なかなか頭もよく本を読み勉学や和歌などをたしなむなど、なかなか風流な好青年。
そんな彼に惹かれ、各地を浪人して腕をふるっていた男、山本勘介も武田家に仕官する事になった。普通なら腕はあってもただの浪人、回りの家臣からは反対をうけるが、晴信は勘介の才覚を買って軍師にまで重用する。この器の大きさも晴信の魅力であった。戦わずして勝つと極力力押しを避け、敗軍に対しても寛大であった晴信。
しかし!!今や晴信は父親のそれであった。攻め滅ぼした敵は皆殺しにし、策も勘介に相談することもなく独断。たしかにその策は見事なのだが・・・。人が変わったその言動や表情に家臣もしかめ面。どうやら勘介の軍師としての働きがなければ自分はもっとはやく負けていたという噂をきっかけに変わってしまったようだが・・・実は、まだ負けた事がない晴信は負ける事への恐怖を感じてしまっていたのだ。
当面最大の敵村上家を前に意気揚々と宣戦を家臣に問う晴信。勘介は、敵は晴信様の心の中にあると言うが、今の晴信にとってこの言葉は挑発するだけのなにものにもならない。甘利はその勘介の言葉を、やはり貴様は戦をただのはかりごととしかみていない、戦とは何を守り何を失うか、村上の首は家来達の命だと勘介のうかつさを諌める。このシーンは甘利の芯のかっこよさに心打たれた。だが甘利は武田家を裏切り村上家についてしまう事になる。彼の心には何があるのだろうか・・・・。そして板垣は、晴信の変わりようを心配しあくまでそばにいて晴信を諌めようとするが村上との戦は始まってしまう。
板垣と甘利、ふたりの男は先代から武田家に仕えている家臣の中でも重要な人物。このふたりの男がはからずも敵味方になってしまう戦国の世。
勘介が浪人時代各所領を回っていたため、真田や北条、今川など、かなりいい感じで登場し物語に絡んできます。長尾影虎(上杉謙信)はGacktが演じるなど(まあ、あってるといえばあってるかな、個人的に謙信や石田三成が戦国時代では好きなので、かっこいい方がいいです)脚本も結構いいですね。


ついに始まった村上との戦。晴信はいつも無謀な戦はしないのだが、心がどうかしてしまっている今の晴信にはそれもわからなくなっている・・村上は強敵だ。板垣、甘利、両名は先陣を名ぜられ村上勢を攻め立てる。しかし、甘利は敵である村上と通じているのだ・・。
村上勢を一時退かせたものの、板垣は陣を引かずそのまま前衛としてとどまってしまう。それは晴信からの命令違反であったが、板垣は自分の前衛だけで村上との決着をつけるつもりでとどまった。今の晴信の危うさを一番気づいている板垣だからこその決意である。一方甘利は村上の陣にひとりで赴き、次の攻めで自分の陣を通って晴信のいる本陣に向かうようにと村上に提案する。が、これは虚言で実は甘利は村上本人を油断させ単身、始末する隙をねらっていた。これを実行するためだけに村上に寝返っていたのだ。板垣同様、彼もまた晴信の今の危うさを一番に感じていたからこそ自分ひとりで決着をつけようとしていたのだ。
しかし甘利の作戦は失敗し捕らえられてしまう。一方、板垣は影武者まで用意し村上勢を一手に引きつけ奮戦する!次々と敵兵をなぎ払う板垣だったがついに馬上から落ち、回りを囲まれてしまった。それを遠く本陣から見ていた晴信、たまらず助けにいこうとするが、勘介は板垣様の命を無駄にするおつもりかと晴信を止める。板垣は戦死、甘利も敵陣から逃げ出す事に成功するもやはり戦死してしまう・・。ふたりの大切な重臣をいっぺんに無くしてしまった晴信。負傷し退くも、陣自体は引き払わずそこにいつまでもとどまり続けていた。負けた事を認めたくないのだ・・。
が、ようやく兵を撤退させ甲斐の国に戻ってきた晴信に母が諭す。皆は強いそなたを信じるのではない、そなたの信じるものを皆も信じたいのだと。どうやら晴信は心を取り戻したようだ。
村上に負けた武田に周りの諸国が武田を狙い始める。勘介は次の戦は必ず戦いで勝たなければ武田の威信は取り戻せないといい、策を巡らす。小笠原は武田の領土である諏訪に攻め入ったが、勘介はあえてそこで抵抗せず待ちを進言。敵を油断させる策にでる。諏訪はもともと武田が攻めて領土にした場所、時間をかければ敵に寝返るのではという意見もでるが・・・。
勘介は板垣の残してくれた旗の存在の大きさに気づいていた。板垣の作らせていた諏訪大明神の旗は、諏訪の民にとって特別なもの、諏訪勢は自分達が先陣をきるとまでいう勇ましさを奮い立たせる効果が。油断しきり、思いもよらぬ諏訪勢の勢いも加わって小笠原はほうほうのていで逃げ帰ることに。
晴信は板垣の遺影に約束する・・と語りはじめた。自分は強固な城は絶対に作らん、人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵。と。そしてなぜ死んだ!と泣き叫ぶのだった。


武田は小笠原を打ち破り、再び勢いをもりかえした。勘介は将来の展望を踏まえ、越後に潜入することに。鉄砲商人に扮し、今越後を平定しようとしている長尾景虎に近づく勘介。しかし・・景虎は勘介が武田の人間だと気づいているようだ。
その頃、再び村上との戦に望むため戦略を練る武田晴信。真田の謀略で再び攻めの足がかりをつかめそうだが、勘介はあくまで慎重論を唱えていた。が、今は越後でそれを進言できるわけもない。結局真田の謀略を皮切りに晴信は村上領に攻める選択をする。いったんは真田の策が成功するも、結果的にそれを見破った村上。返す力で散々に武田勢を攻め立て打ち破る。今、村上には勘介との腐れ縁、平蔵がいるのだが、今となっては村上のたよりとする武者として成長。今回の真田の謀略で妻ヒサの父親、矢崎を失い、さらに武田に対する憎しみをつのらせる。勘介といっしょに行動していたのが今ではうそのように敵味方に分かれてしまった・・。
一方、今回の負け戦で、自分のもといた領土を目の前にあせっていたことを痛感する真田。死んで詫びようとする真田を晴信は温情でねぎらうのだが・・またもや負け戦を再び村上に味あわされてしまった・・。
その頃、勘介は景虎という人物を探っていた。景虎はこの乱世には珍しいくらいの義のある男であった。他国の領土は侵略しようとはせず、ただこの世をあるべき姿にもどしたいという考えのようだ。他国を脅かしている晴信を、景虎は気嫌いしているよう。人は人を納められぬと言う影虎。しかし、晴信にも人の理はあるのではないかと宇佐美。宇佐美は今、景虎が味方に引き入れたい人物、みずから宇佐美のもとにおもむき、勘介を宇佐美にあずけることにした景虎。その思惑とは・・。
勘介の正体を知っていて宇佐美に預けたのは、宇佐美が勘介の正体を看破するのを見越して、この越後にも侵略の危機がおとずれているのを悟らせるため。越後もひとつにまとまらねば危ういことを宇佐美にわからせるためだったのだ。そして宇佐美はその景虎の思慮深さに感服し、景虎と共に歩む道をいく。
森に住む小鳥もその体を休めるのは一片の枝だ、なぜ他国を侵すようなことをするのか・・と勘介に問う景虎。だが勘介は、自分は神仏を信じているのではなく、愚かで弱くとも、人間を信じているのだと言う。そして・・晴信は捕まってしまった勘介のことを見捨ててはいなかった。それを知った景虎は、晴信のことを今回は認め勘介を見逃すのだが・・宿命のライバルが本当に強敵なのを身をもって知った勘介。しかも宇佐美という参謀も景虎は手にいれたのだ。
一方、前回の負け戦の原因になってしまった真田。だが真田がこのままで終わるはずがない!戦に負け、領土を追われ、今現在は武田のもとについている真田。が、その志は再びもとの領土を奪還すること。それを目の前に一度は失敗してしまったのだが、再び真田家の意地をみせることになった。敵味方になっていた弟・常田の説得に成功し、村上の足もとを崩すことになった。その成功には真田の妻と息子の勇気も力をかしていた。その絆の強さに勘介は心打たれる。この調略が成功したことにより、村上の砥石城にいた須田も内応せざるえなくなり、砥石城は陥落。村上勢は少しつづその力を削がれていくのだった。そして、真田はついに、領土奪還を果たす。それを承認する晴信であった。


宿敵村上の力をそぎ落としにかかる武田。そこにはやはり勘介の才が功を奏したといえよう。
そんな時、晴信が新しい側室を娶ったという噂が勘介の耳に入る。勘介はその噂が本当かどうかたしかめるため、晴信と話すのだが・・・どうやら戦の話ばかり聞きたがる由布姫に、晴信は心が安らげないとのこと。それが理由で?新しい側室を娶ったというのだ。あれが嫡男であったらワシらは勝てたかのう?という晴信の言葉が妙に実感こもっているというかおもしろい。由布姫はもとは諏訪の姫で、晴信が諏訪を滅ぼした時に側室とした。もちろん晴信と由布姫が結ばれたことで武田と諏訪はわだかまりなく現在にいたるのだが・・最初は由布姫、側室の話をごねてごねてごねまくってたな。そんな仮定を知っている勘介は由布姫を訪ねる。もちろん勘介自身も由布姫には特別な気持ちがあるようで心配でならない・・。
最近は顔もださなくなったと晴信のことを勘介に愚痴る由布姫。今のこの状態にそうとう気を病んでいる様子、飼い殺しだと感じているのだろう。勘介には愚痴をこぼせるくらい気を許している由布姫だが、息子の四郎を武田家の世継ぎにしたいと語り、今はそれだけが生きがいだと言うその目には涙が・・・。どうやら新しい側室の件も気づいてしまっているようだ。この時代の倣いとはいえ、正室だ側室だのとやはり女性として不憫だ。
武田重臣、小山田が側室、美瑠姫に刺殺されるという事件も起きる。もとは武田に滅ぼされた笹原家の正室だった美瑠姫だが・・。小山田との子だと思っていた息子が、どうやら笹原の子で、その息子が病死したために生きる希望を失い、そして武田への恨みをはらして自分も命を絶ったということらしい。自分の息子ではないということを知っていても育てようとした小山田も可哀想だったが、それよりもやはり女の情念は恐ろしいというエピソードだ・・。子が死んだ時に一瞬安堵した表情をみせた小山田を許せなかったのだろうか・・。
そして・・晴信の母も他界する。自分の夫を追放して領主となった息子。思えば、母上はずっと心が休まる日々がなかったと晴信が母のことを想うシーンが妙にせつない。由布姫にもそなたのような強き女が、よう息子を好いてくれたと慰めたシーンもよかった。最後まで晴信の行く末を案じてこの世を去った母だが、晴信は村上の先に越後を見据えている。戦の日々がまだまだ続くのだ・・。
今川と北条との三国同盟を画策する勘介。越後の長尾景虎を相手にする地固めのためだ。相変わらず癖のある今川。そして、放浪時代一時期北条にいた勘介、その頃よりもさらに強く気高い家になっていた北条。政略結婚を重ねることで三国の同盟を成立させようとすると同時に武田家は、再び村上討伐に挑む!
村上の周りの諸国を調略、又は攻め落とし続けた武田。村上はついに完全孤立、村上は二度も白兵戦で武田を打ち破ったのにもかかわらず、じわじわと追い詰められていたのだ・・無念な村上。村上は信濃を捨て、景虎を頼り越後に落ちることを決める。
勘介はその事も看破。晴信に、村上は逃がすが得策と進言する。攻め立てれば越後がでてくるというのだ。他国を攻めない義を貫いている景虎は援軍としてなら兵をだしてくるという勘介の読み、晴信はそれを承知する。
しかし・・戦意盛んな武田の重臣馬場の軍勢に、村上の妻の一行が見つかってしまう。そこには平蔵の妻、ヒサもいた。敵に見つかったと覚悟を決めた村上の妻は自害。ヒサも平蔵を想いながら自害しようとするが、馬場に止められる。ヒサは憎しみを込めてその場を逃げさるが・・決して女達を始末しようとしたわけではない馬場であったが、結果的に無用な悲しい結果となってしまった。女子は皆、心に鎧をまとって戦っておるのじゃ・・と馬場は女達の覚悟を見せ付けられ感嘆するのであった・・。
そして村上を保護し、武田と戦う決意をする景虎。正義を通す戦を前に、景虎は眼光鋭い。ついに因縁の対決、長い長い川中島の決戦が火蓋を切る!


ついに村上を落とし、信濃侵攻を実現した武田軍。だが、村上が越後を頼りにしたことで、ついに、長尾景虎が軍を動かす!
もちろん、勘介もこのことは承知の上、万全の策を用意して迎え撃つ覚悟。かくして武田晴信VS長尾景虎の戦い、川中島の合戦が幕をあける。
武士なれば、われ進むべき道はこれ他となしと、自らに運を定めるべし!と毘沙門天の旗をかかげ長尾軍は川中島に侵攻。勘介は今回の景虎の出兵が領土を奪うことではなく、晴信の首ただひとつと読み、晴信の本陣は奥の塩田城から動かさず、できるだけ長尾軍を懐に引きずり込む作戦を提案する。
そして武田軍先鋒と長尾軍の戦いが開始された!次次と陣を突破され、その進軍スピードは尋常ではない景虎。これでは敵に勢いをつけさせるだけだと武田本陣は慌てるが、これも作戦の内と勘介は皆に言う。すでに沢山の兵が犠牲になっている、そううまくいくのかと諸角は言うが・・。
勘介は坂木城に長尾軍が侵攻すると読み、四方から挟み撃ちにする策に出る。だが、長尾軍の宇佐美はそのことを看破し、進軍ルートをわざと守りの多い青柳城方面に進めることを提案。天道に背く晴信を引きずりだせ!と景虎は宇佐美の策をとり、進軍する。
またしてもその進軍スピードは尋常ではなく、なんという強さじゃと武田本陣は慌てる。勘介も自分の策の裏をかかれしかめ面。晴信は敵もさるものじゃなと勘介に笑いかけるが・・・武田軍は後手に回ることになり、防戦一方となってしまう。さすがに本陣を動かすか?と晴信は言うが、勘介はそのことはよしとせず、今守りにある陣を退かせ、さらに懐に長尾軍を引きずり込む作戦にでる。
晴信は越後との戦は長引くかのう・・と感慨深げ。長尾家との戦が最後だと思ってはならぬぞ、まだまだ長生きしてもらわねばと勘介に情をかけた。
一方、次々と城を落としてもまだ本陣を動かさない晴信に対し、宇佐美は敵の軍師もさるものと勘介を褒める。この戦はむやみに動いた方が負けと景虎に言い、こたびはこれでよろしかろうと景虎を諭す。自分達の力を周辺に示すことができたと撤退の準備を提案しようとしていた矢先、一旦陣を引いた敵軍が再び陣をしいたという報が入った。その敵将は諸角。
諸角はいままで生きながらえてきたことをどこか恥じ、この戦いで果敢に戦うことを望んでいたのだ。しかしそのことは武田軍の総意とは違う。景虎はもちろんこれを突破すると勇み、軍を進めた。慌てる武田本陣!これ以上白兵戦で負けることは、周辺の寝返りを招くことにもつながりかねない・・晴信は急ぎ援軍を差し向けようと指示するが、勘介は同時に夜討ちを提案、それを迅速に進める。
これに気づいた長尾軍は、挟み撃ちになる前に軍を撤退させる。諸角の突飛な行動が・・はからずも景虎撤退を導く結果となったのだった。
晴信は命令違反をした諸角を呼び出す。諸角はもちろん覚悟していたのだが、晴信は温情をかけるのだった。皆そちを見捨てることなどできぬのじゃと。
撤退したかにみえた景虎。しかし再び馬首をひるがえし再び塩田城を目指す。これ以上自分が動かないことは士気にかかわると、ついに晴信は本陣を動かした。
両軍、川を挟み対陣!
しかし・・ここで両軍が激突することはなかった。景虎は、卑怯者の晴信でさえああして見送りに来たと宇佐美に言う。次に会う時は別れを告げるいとまもなかろうて。と景虎は軍を引かせ越後に帰っていった。今回の戦で決着がつかなかった川中島合戦。しかし勘介は宿敵の存在に不敵に笑みをもらすのであった。


一度目の川中島の合戦では晴信、景虎の直接対決はなかった。しかし、お互いを強力な敵と認識することとなるのである。
この戦いのあと長尾景虎は念願の上洛を果たす。ただそれは天下に号令するという存念ではなく、官位をもらった御礼ということらしい。あくまでも欲ではなく、自分の中の節度を重んじての行動なのだ。ただそれだけのことで国を留守にするのか!?と晴信は驚く。この間に勘介は、まだ未完成な三国同盟を成立させることが先決と晴信に進言。後顧の憂いを立つには絶好の機会、景虎が上洛しているうちにこの同盟を完全なものにしておかなくてはならない。景虎が戻ってきたら、いつ信濃に攻め込んでくるかわからないのだ。
三国同盟、すでに今川とは政略結婚で結ばれているが、北条とはまだ。しかも今川と北条は敵対していて仲が悪い。今川と北条の仲をとりもつのが最大の焦点となるのだが・・・はたして。
どうやら勘介は北条に情報を流して今川の領地を攻めさせるようしむけたようだ。今川義元は現在、尾張の織田信長と戦の最中、そんな事をされればたまったものではない。もちろん武田は今川と同盟を結んでいるので、今川と北条の間に入り出陣するのだが、北条とは戦をせず、これを期に、今川に北条との同盟を促すという算段のようだ。
今川義元はこの事態に怒りあらわにするが、軍師の立場にいる雪斎に、したたかになりあそばせと諌められる。雪斎はすでにこの状況では三国が同盟を結ぶことが現在もっとも有効なことであるとわかっているのだ。そして、雪斎が仲立ちとなり今川義元、武田晴信、北条氏康の三者が揃い、ここに三国同盟成立と相成る。晴信いわく・・したたかなのは皆同じ、願わくばこの三国に勝るしたたかものに、現れてほしくはないものよ。
勘介は雪斎のたてた茶を煎じながら雪斎の言葉に耳をかたむけることに。すべての災いを兵法で解決しようとするのはおごりではないかと。やはり雪斎は今回の一件が勘介の策だということに気づいていた。
そなたはなんのために戦っているのか?という雪斎に勘介は、お屋形様(晴信)と諏訪の姫様(由布姫)、四郎様(由布姫の息子)のため、あとは敵か味方か、いずれにしろ自分の生きる意味はその御三方にかぎられますると答える。そこまで人を慈しめると思うことがおごりではないのか?という雪斎に、自分の福を求めなければおごりとはいえないという勘介。無償の慈愛か・・・己の心を控えるのも慈愛ならば己が心をさらけだすのもまた慈愛であろう。そなたのは所詮家来としての妄執にすぎぬのではないかな?・・今回の雪斎と勘介の会話はとても意味深でよかった、この雪斎という人物、仏につかえる坊さんでありながら、軍事やその他のことにも精通した優秀な人だったんですね。
三国同盟が完全に成立するということは、同時に政略結婚が起こるということ。武田も北条に姫を嫁がせねばならないのだ・・まだ12才の姫の事を想い、母親の三条夫人はその別れを泣きながら存分に惜しむ。そしてその意味と覚悟も伝えるのであった。
その姿をみせられた勘介。これぞまことの慈愛・・自分はここまでおのれの心をさらけだすことはできないか・・と複雑な表情をみせる。いい縁談話も断ってしまい、天涯孤独の身の勘介・・その心は最後、どこに辿り着くのだろうか?


由布姫のもとを訪れた勘介。そこで勘介は聞きたくないことを聞かされる。由布姫の命はもうそんなに長くないのだと本人の口から聞いてしまうのだ・・!狼狽してしまう勘介だが・・由布姫は言う。あとのことは勘介に頼むほかない、四郎のことを不幸にだけはならぬよう。今度は男に生まれたい。戦をして采配をふるいたい、女の自分は戦にあわぬ、敵をすぐ愛してしまうから。でも本当は自分はあの水鳥のように、国にも身分にもとらわれず、どこまでも飛んでいきたい。
勘介はただただ悲しくて・・。勘介にとって由布姫は特別なのだから。
晴信と勘介は由布姫のもとを訪れ、戦のことで由布姫に相談したいことがあると話を切り出す。越後を攻めるのもいいのだが、最近木曽家が不穏な動きをみせている。どちらを先に攻略すればよいのかの?なんだか由布姫はうれしそうだ。そうこれは、ふたりのやさしさなのだ。由布姫は木曽を攻めるがよろしかろと、そして攻略後は縁組によってお互いの家の絆を深めよと言う。ふたりはいい策だと喜び、木曽攻めに直ちにとりかかる。
出陣出発の挨拶に由布姫のもとをおとずれる勘介。約束してください、嫁をとると。山本家の血を絶やしてはなりません。私のことはもう十分です・・・。これからは自分のことを大切にしなさい・・。勘介は泣きながらも約束を誓い、勘介が去ったあと由布姫も涙を流すのだった・・。
そして木曽攻めが始まる。だがこの最中に、長尾景虎が再び出陣!第二次川中島合戦が開始された。晴信は再び景虎とかまえるため木曽攻めを中断し、そちらに陣を進めた。
再び川を挟んで対陣するも、武田側の真田らが旭山城を押さえていたため、今度は長尾軍も容易に南下できない。今回はむしろ景虎に不利な状況なのだが・・宇佐美は邪魔な旭山城を潰してしまえばよいと提案。城攻めなんかしていたら敵に包囲されるという意見がでるが、宇佐美は旭山城のそばに城を作り、旭山城を無力化するという策なのだ。これには武田側の真田も敵を褒めずにはいられない。兵糧の問題でも越後に近いこの土地柄では、同じ城でも旭山城は不利なのだ。こうして両軍は200日の膠着状態が続く・・。
勘介は今回は長尾軍と和議しようと提案。その際、旭山城は破棄するという。反対意見もでるが、どのみち突破口も見出せず、旭山城もこのままではもたないことを指摘し、仲介役として雪斎を招いてこの和議は成立した。
そしてこの雪斎だが・・ついにその命が尽きる。この和議が最後の出番となってしまった。だがこの雪斎がかわいがりそばにおいていた若者、松平元信こそ、のちの家康なのである。天下に平安を・・と雪斎のその最後は今川家にとっても悲痛な衝撃をあたえるのだった。
そして・・由布姫もこの世を去る。勘介は木曽攻略でその場にいなかった・・。


由布姫の死を戦場で聞き、敵兵をめった斬りにしても心が晴れない勘介。木曽攻略が成功し帰国しても、心の支えがなくなった勘介はそのまま高野山に旅にでてしまった。
その頃越後で内紛が勃発していた・・。領主同士の土地争い、そして景虎の家臣による派閥争いだ。景虎はこういう展開が実に嫌いで嘆き悲しむ。「わずかな土地を巡って、なぜさように争う・・そんなに土地が欲しければ、この城もくれてやる・・城などなくとも、面目など立たずとも、わしには義が残る・・それで十分じゃ」景虎は精神的においても究極的にいって強い。この男はそういう大勢がなくても自分を保てる男だから・・。だが、普通はそうはいかないもの。景虎は内紛に嫌気がさしたのか出奔してしまう・・。
高野山。ここで勘介と景虎は対面し、ふたりは剣を交える。景虎にすれば自分は仏の道に入ろうとしてここにきたのに、ここまで俗世が来て邪魔をするのか!?といった具合だろう。ふたりは激しいつばぜり合いを繰り返すが、僧の一喝で戦いは収まる。僧は曼荼羅を二人に見せ語る。「この世には争いがあることも認め、ゆえに和をなすことが大事、欲や慈愛や神も己の中にあることを悟り、それを整えていくのが修行だ」と。
結局、景虎は家臣の直江らが説得にきて、越後に帰る。勘介も国に帰り、由布姫との約束、嫁をとり跡継ぎを作るという約束を果たすのだった・・と言いたいところだが、自分を慕ってくれているリツを養女として迎えることを決意する。リツにいつか婿をとらせ、立派な跡継ぎを生んでもらうつもりらしい。。そうきたか・・と晴信も苦笑い。しかし・・このいい縁談話をこういう形ですり替える勘介もなんというか・・馬鹿というか、一途というか、女の気持ちがわからんというか。
一方、武田晴信は越後攻略のため真田達を使い、切り崩しに怠りがない。まるで昨年の和睦などなかったよう、諏訪の姫様を亡くされたお心の隙間を埋めるがごとくと。
真田の働きは大したもので次々と越後の手足をもいでいく。真田家は武田によって実際蘇ったに等しいから真田は晴信のために恩を返すつもりで活躍しているのだ。それを景虎は大雪のため軍をだせず、手をこまねいているしかなかった・・。
大雪が溶け、景虎は再び信濃に出陣!第三次川中島の合戦が開始される。川中島一体を荒らしまわった景虎だが・・晴信は攻められれば引く戦法をとり、結局今回も直接対決はないまま景虎は越後に帰っていく。勘介はいずれ決戦しなければなりますまいと言うが・・今回は双方和睦という形で戦いは終わりを告げる。だが、景虎の出奔騒動で越後は前にも増しその結束が強まっていることを感じている勘介であった。そして、晴信は信濃守護の職を受け、景虎は関東管領職を受け継ぐことになった。お互いがお互いを討つ名目ができたということになる。そろそろ・・決戦は近い・・。
そして晴信はより自分を戒めるため、国をよくおさめるために出家し、晴信から信玄となる。勘介も出家し、道鬼という入道になった。鬼の道かよ。。
勘介の養女になったリツだが、まだ本心は勘介のことが好きなよう。自分のことでさようなことまでと勘介をからかう場面がおもしろい。晴信も、入道になることは策略ではないと言ってはいたが・・はたして、本当の所はどうなのだろうね?敵を油断させたり、民の信頼を得る効果を狙っていたように思えてしょうがないと見えてしまうのは俺だけだろうか?なんにせよ、真田らも入道になってしまって、みんなツルツルになってしまったのだった。
一方、村上も越後の地侍になり武田への恨みも薄らいでいるようだ、このままでは自分はまた百姓に戻ってしまうと平蔵は嘆いていた・・。妻のヒサは今のままで十分幸せだ、自分は平蔵や子供達の命の方が大事だと言ってくれるのだが・・。やはり平蔵は武田に対しての、そして40才すぎて武田に仕官し、軍師にまでなって活躍している勘介への憧れと恨みが消えないようだ。もとは勘介といっしょに行動していたのに、いつのまにか敵対する道にいってしまった平蔵。そして・・平蔵は宇佐美と対面する好機を得る。


武田への恨みを忘れることができない平蔵は、越後の宇佐美と会う好機を得た。宇佐美は平蔵を駿河につかわす。宇佐美は宇佐美で信玄を暗殺できるかもしれないと平蔵を使うことにしたのだ・・。
駿河は今川家の領土。そこに今は出家した虎王丸というものがいた。実は虎王丸は諏訪家の忘れ形見。武田が諏訪を滅ぼした時、出家させられていたのだ。
平蔵の面会に今川義元も、たった今姫が生まれて武田家とのよしみを強くしたばかりに敵方より使者が・・面妖な・・といぶかしむ。だが、今川義元の母親である寿桂尼は、越後の使者平蔵が虎王丸と会うことを許し、平蔵は虎王丸に淡々と武田の不義を訴えることに。寿桂尼は宇佐美の思惑を感じ取り、虎王丸を信玄暗殺に使うことに協力したのだ。もし信玄が死ねば、家督は今川の姫をもらった義信が継ぐことになる・・。宇佐美も寿桂尼も、お互いの家を表面に出すこともなく謀略なるならということ。平蔵は捨て駒にされているのだ・・。
虎王丸は心穏やかに生きていたのだが・・平蔵、そして寿桂尼のさらなる口ぞえによって悲しみ、そして信玄に憎しみを募らせる。
虎王丸は信玄に会うことに成功。信玄も虎王丸の訪問に喜びを表すのだが・・虎王丸は持っていた刃を信玄に向けるのだった!しかし・・信玄にそれが通用するわけがない。信玄は虎王丸のことをずっと気にかけていたと温情をみせるのだが・・諏訪の姫をそばめにしてまで諏訪とのよしみを深めてきた結果、母はずっと傷ついてきたという信玄の長男、義信の言葉に、再び刃を向けてしまう虎王丸。結果・・義信の母であり信玄の正室である三条の侍女頭を殺めてしまうことになった・・。
勘介は平蔵を使って今回の謀略を計ったのが寿桂尼と知り、その顔を怒りの形相にゆがめるのである・・!。
虎王丸は幽閉されるが脱走。そして捕らえられ、斬られることになった・・。ひとつの悲劇が生まれただけで何も生まれなかった結果、平蔵は越後に逃げ帰ってきた・・。
宇佐美は、平蔵に、そちには向かんと言うものの、それでもと申すなら、わしに仕えよと付け加える。平蔵は妻のヒサの言葉を思い出していた・・。武田を恨むものは皆死んでいく・・恨みを晴らすより新しい命を育てていくことの方が大事じゃという言葉を。思い悩む平蔵・・。
一方、今川義元は上洛を目指し、尾張の織田信長を討つ準備を進めていた。だが、信長はなかなかの癖者、あちこちに砦を作って待ち構えているよう。兵の数では義元が圧倒的に勝っているのだが、義元は進軍ルートを決めかねているようだ。信長は篭城策をとるのか?はたまた、どの砦に重きを置いているのか?ようは信長が、いかに我らを迎え撃つ気になるかじゃのうと。
そんな義元のもとに勘介が面会に来る。同盟関係にある武田家だが、もともと義元は勘介のことをさげすみ、好んではいない。一応、その面会を許すのだが。
勘介は義元に進言し始めた。自分なら迷わず清洲城に攻め入りますると。信長は篭城はしない、それでは信長に勝ち目がないから。だから出兵して留守になった大高城などを取りにくるだろうと義元に進言する勘介。そうなるといかに義元様でも危ういという言葉に、負けると申すか?と義元。雪斎様が生きていればそれだけは避けられるという勘介。その言葉に激怒した義元は、信長は我らを恐れ篭城策をとるしかなかろう!と勘介を追い払うのだが・・。
ついに、義元は尾張を攻めるため出兵する!そして次次と砦を落としていくが・・途中、信長が清洲城を出陣したいう報が義元のもとに。義元はその時、勘介の進言を思い出してしまい、清洲城に向かうことをしないのだ・・。城からでてきた信長を挟み撃ちにして討つ策をとる義元。その途中、桶狭間で休憩をとることに。
その頃、勘介は再び駿河を訪れ、寿桂尼と面会していた。虎王丸の処置について詫びる勘介。寿桂尼も涼しい顔でそれを受けるが・・。勘介はところでと、自分の進言を義元様は聞いてくれましたか?と言い出した。大高城に向かってなどいませんようにと言う言葉に、寿桂尼は不審がり勘介を問いただす。勘介が言うには大高城に向かう途中桶狭間という視界が悪い場所があるので奇襲されると危ういという。
その時、寿桂尼はハッ!として勘介に食い下がった。まさかそちが進言すれば、そちを毛嫌いする義元は逆らうと見越して、進言しに来たのか!?と・・。
そして・・・今川義元は織田信長に桶狭間で討たれた。
駿河に首となって戻ってきた義元をみて、母である寿桂尼は家来の前では毅然としているも、やはり泣きくずれるのだった・・。


長尾景虎は上杉憲政を奉じ、関東に出兵した。色々といきさつがあったとはいえ、関東管領である上杉憲政が景虎を頼って越後に来たのである。そして・・関東管領になった景虎が、北条氏康を討伐し関東の秩序を回復するため関東に出兵することは当然の行動ではあるのだが・・自分的には景虎は関東管領なんかにならずにそのまま長尾景虎としていてほしかったような。関東管領なんて肩書きこの男には必要なかったように思う、余計な荷物背負い込んだように感じるんだよな・・。まあ、それで上杉の名になるんだけどね。
その景虎の状況を知った武田信玄と勘介は、次に景虎が信濃に攻め込んだ時こそ決戦を挑まねばならぬと話しあう。そして川中島に城がほしいと信玄。勝つための城がの!
由布姫の息子、四郎が元服し勝頼となった。そして諏訪家を継ぐことになる。由布姫のことを思い出し感慨深げな勘介。そして川中島に城を築くにあたり、その城に勝頼を据え最大の手柄景虎の首を取らせようと語るのだが・・香坂虎綱はその勘介の想像を危ぶみ、逆に勝頼様を城から出してはなりませぬと諌める。いままで信濃を保ってこれたのは景虎に領土欲がないと見越したあなた様の策によって。しかし決戦となれば勝ちを収めるは容易なことではありますまい・・と。香坂、まだ若いがなかなかの男です。勘介もう~んとうならずにはいられない。だが、川中島に海津城は完成し、景虎を迎え撃つ準備は着々と整いつつあった。
一方関東に軍を進める長尾景虎に次々と諸侯が参入しその兵数10万に膨れ上がる!だが・・宇佐美はあまりの力を手にいれた景虎を危惧していた。平蔵に語るその言葉は「お館様は神にあらず、人にすぎぬ。その力が強大になればおごりも生じよう・・さすれば危うい・・」
一方北条氏康は小田原城に撤退し篭城する策をとる。大軍とはいえ寄せ集め、落とせるものなら落としてみよと小田原城で待ち構える氏康は意気揚々だ。
そして・・戦が始まる!難攻不落を誇る小田原城はなかなか落ちない。そして氏康は後方の味方に補給路を襲わせ、景虎の軍を散々にかく乱させる。そんな不利な状況な景虎、何を思ったかひとりで城近くまで歩いていき、そこに座りこんで酒を飲み始めた・・。矢や銃弾が雨のように降り注ぐが、景虎にはかすりもしない。氏康も何者じゃ・・あのような敵と戦っておるのか・・と驚きを隠せない。敵にあなどられないようとみせ成功した景虎。しかし小田原城は今だ落ちないのだ。
この戦の途中、景虎は正式に関東管領の職を継ぐことになり、上杉政虎となる。だが・・そのお披露目道中の際、馬上で出迎えた成田長泰を馬から引きずり下ろし鞭で打ち据える事件が!・・宇佐美の危惧していた一面が露呈することになってしまったのだ。
成田長泰は軍を引き上げ、味方から離脱。管領軍に動揺をきたす。そしてあとに続き他の諸侯達も軍を離脱していく・・。ふがいない奴らめ・・と憤る政虎。だが成田の妻で人質として政虎の側にいた伊勢は言う。「あなた様を裏切ったのではなく見限ったのです。ほかの方々も皆同じ、神仏を厚く敬うあなた様がかくも人の心に無知であったとはお笑いぐさと申すほかございません。天罰などといっても所詮は人間の驕りにすぎますまい。」と。政虎は・・「このものの言葉は正しい・・神や仏は人の心に宿るもの、このものの言葉はわしへの戒めじゃ」と自分の慢心を悟って心を取り戻した。そして国境に武田の軍が進んできていることを知った政虎は「こたびはわしの負けじゃ・・」と小田原城の包囲を解き信濃川中島へと目を向ける。
氏康は武田の牽制に感謝しつつも、やはり武田は食えぬと善意だけで牽制してくれたわけじゃないことを知っていた。だが小田原は守られたのだ。
決戦近い夜、真田も思いをはせている。勘介もリツの事を香坂に託そうとしたり、平蔵も武田との戦に覚悟と決意を燃やす・・。そして・・ついに決戦の時が幕を開けるのだ!


ついに武田信玄VS上杉政虎の決戦の時が来た!
上杉軍の川中島への侵攻で海津城は落ちるかの?と信玄。だが、落ちるどころか、攻めかかることもありますまいと勘介は言う。海津城を落としてしまえばまた、お館様をひきよせることはできますまい・・それは政虎が一番望まぬことだと。
上杉軍では、なぜ海津城を落とさないのか?と武将達が紛糾するが、すておけ・・弱きものをいたぶるは我、好む所にあらず。と政虎。そして妻女山に布陣するのだ。ここは川中島を一望できるが、武田軍の背後に回ることになり自ら退路を捨てることになる。政虎自身も今回決戦と決めているのだ。お互いが決戦と決めているからこそ、お互い慎重になりなかなか攻めかかることができない膠着状態が続く戦いとなる・・。
信玄は言う。この戦の勝敗は双方その覚悟の堅さが分かれ目となる。皆、心して出陣にそなえよ!
勘介は由布姫の墓の前で出陣の挨拶をしていた。由布姫の息子勝頼を初陣に連れていく喜びの報告をするが、由布姫の姿が突如現れ、なりませぬ・・と勘介に告げる。その由布姫の言葉に勘介はよからぬものを感じ、勝頼を連れていくのはやめるのだ・・。
そして武田の本隊は雨宮の渡しに陣を敷き、やはり上杉軍の退路を塞ぐ。これで上杉軍は妻女山に封じ込められたことになる。
上杉軍の宇佐美は平蔵に現在の状況を分析させる。平蔵は敵の本隊が来たのならば一刻もはやく海津城を攻め落とすべきと言うが、宇佐美はそれを否定する。それでは本隊に後ろから挟み撃ちにされる。本隊を攻めても海津城から挟み撃ちにされるだろう・・またこの険阻な山を敵は攻めては来ぬ、敵の不利だ。あくまでも我らから攻めかからせようというのだ・・この戦、攻め急いだ方が負けだ!
一方武田軍も我らが越後に矛先を向ければ妻女山の本軍と挟み撃ちにされる、もしくはその間に甲斐に攻め込まれるかも知れぬ・・。あくまで本軍と本軍が戦うしかないと。待って味方の士気が落ちることを心配する武将もでてくるが、敵は兵糧がなくなれば攻めてくるほかない、待てばよいという結論に至る。・・だが上杉軍は山を降りてこない。
武田軍は誘うように本軍を海津城に向かわせるが、上杉軍はその誘いにも乗らないのだ。近くの村を乱捕りさせてまで兵糧を確保する上杉軍に勘介も信玄もその政虎の覚悟を感じる。
宇佐美はどちらが先に動いてもそれは天運しだいと言い、政虎は人の戦なれば我らは負ける・・神の戦なれば我らの勝ちじゃ!と言い捨てた。
勘介も、政虎がただの人なら当に疲弊して攻めかかってきていると言い、それを聞いた信玄も自らが動き攻めかかる覚悟を決めることになるのだった・・。
そして・・両軍共に、川中島に濃い霧が立ち込めることを知る。それを好機と取り、両軍が動き出すことに・・。
武田軍は全軍をふたつに分け、別働隊が妻女山にいる上杉軍を背後から攻め、押し出されて下山してくる上杉軍を本軍で挟み討つ策を実行する。キツツキ作戦である。あえて本軍を少なくしたのは、確実に妻女山から敵を押し出させるためだ。最終的に挟み撃ちにするのがこの策の肝なのである。
信玄も弟の信繁とつかの間の酒を酌み交わしている、領主と家臣としてではなく、兄と弟として。勘介も真田と相木という昔から縁のある盟友とともに飯を食べながら思い出にふけっていた。勘介が浪人として諸国を渡りながら腕を振るっていた頃、相木とは共に武田と戦い、散々に武田を痛めつけたのだ。だが、最後の最後で晴信(今の信玄)に裏をかかれた。だが、その出会いで勘介は信玄に惚れ込んだのである。真田もかつては武田の敵だったが、今は信玄によって真田家の面目を回復することができた。思えば不思議なものじゃと真田も昔を振り返る。
そして・・真田、香坂ら別働隊が妻女山に向かって出陣した。濃い霧で視界が悪く、物見もなかなか戻っては来ない。だが、真田や香坂は予定どうり上杉軍のいる本軍を追い落とすため進むしかないのである。
そして気づく、妻女山はすでにもぬけの殻、物見もことごとく討ち取られていたのだ・・。
宇佐美は勘介の策を見破って、上杉軍はすでに山を下山し、武田の本軍の目の前へと移動していた。この霧を利用したのは武田だけではないのである。宇佐美はこの霧がでるのを待っていた。政虎も山の上から武田軍を見下ろし、その動きがあるのを確信していたのだ。
妻女山の麓に布陣していた信玄・勘介の武田本軍は突然の上杉軍の出現に驚愕する・・。勘介は目を見開き自分の策が見破られたことを痛感する!両軍激しく激突するが上杉軍の猛攻はすさまじく武田軍の陣形は崩れ始めた・・。
宇佐美は二刻で本軍を落とせなければすみやかに陣を引くことを政虎に進言する。武田の別働隊が戻ってくる前に決着をつけなければならないからだ。政虎は無言で戦況を見つめる。
危うい武田本軍は信玄の弟・信繁が時間稼ぎのため上杉本陣に特攻を開始した。重臣の諸角もそのあとを追い加勢するが・・健闘むなしくふたりは討ち取られてしまう・・。
信玄のもとにふたりの悲報が報告される。信玄は目をつぶり、勘介はその信玄を黙って見つめるしかなかった・・。


武田VS上杉の決戦は、勘介の策を見破った宇佐美により武田軍は劣勢をしいられる。しかし・・別働隊の真田らが妻女山から戻ってくれば、上杉軍を挟み撃ちにできるのである!問題は、裏をかかれて本軍を攻められているこの状態をそれまでもちこたえられるかだが・・。すでに多大な犠牲者を出してしまった。
「勝つのじゃ・・勘介。勝つのじゃ!」信玄の激で勘介も自ら討って出る覚悟を決める。
一方上杉軍。「お屋形様・・思わぬ手間がかかりました・・。敵は陣形を建て直し、おそらく援軍も駆けつけましょう・・そろそろ退き陣もお考えくだされ。」宇佐美は政虎に進言するが、「わしが逃げてもこの地は残ろう・・この悪しき夢に取り込まれた天地を、わが手で解き放つのじゃ!皆、我に続けぇ~!!」政虎は武田本陣へと突撃を開始した。それに続く上杉本陣!
一方、真田ら別働隊は村上の陣と遭遇、つばぜり合いを開始する。ここを突破すれば武田本軍と合流できるのだが・・。
その頃、突撃を開始しようとする勘介は、ふたりの両雄の言葉を思い出していた。「戦の勝ち負けとは、何を守り、何を失うかじゃ・・。」「おぬしが月影となってお屋形様を照らし続けるのじゃ・・この甲斐の国の真の軍師になるのじゃ・・」甘利と板垣の言葉をかみ締める勘介。そこへ「死んではならぬ」と声が聞こえた。由布姫の声だ。左様にござりましたか・・と笑いだす勘介。出陣の挨拶の時、なりませぬと由布姫が言ったのは、勝頼の心配ではなく自分のことだったのだ。これは勘介にとってうれしかっただろうな。もはや悔いなしでしょう!
勘介は、上杉本軍が押し寄せてきてもはや乱戦状態の戦場に馬を駆り猛然と突っ込んでいく!
それを見つけた宇佐美。押し寄せる敵兵をなぎ払う勘介に追いつき刀を合わせる。両者馬を操りつばぜり合いを繰り返すが「陣を引け!このままでは両軍共無駄に屍を重ねるのみ!」と宇佐美は勘介を諭す。だが勘介は宇佐美に襲いかかるのだ!宇佐美は叫ぶ。「愚か者!一国を滅ぼしてまで、なんのために戦うのか!」
そこへ白い騎馬が一騎ものすごいスピードで戦場を駆け抜けた!もちろん上杉政虎!乱戦状態の戦場を抜け出し、武田信玄のいる陣に迫る政虎!そして、信玄の目の前へ来た政虎は刀を振り下ろす!それを軍配でかろうじで受け止める信玄!両者にらみ合うが、敵兵が駆け寄り政虎は撤退する・・。
「わしは三太刀受け止めたが、軍配には七太刀の傷がある・・かような戦をするとはあれこそ越後の龍神であろう・・。」信玄も政虎を認めざるおえない。
勘介は疾走する政虎を追いかけ馬を駆るがなかなか追いつくことができない。「一国を滅ぼしてまで、なんのために戦うのか!」さっきの宇佐美の言葉が頭をよぎる。「生きるためじゃ・・我が想うお人のためじゃ~!」勘介は叫びながらすれ違い様に駆けてくる騎馬兵をなぎ払うが、そこへ2本の矢が体に刺さり、正面からくる直江の騎馬に刀を振るわれ兜を直撃される。たまらず馬上から落ちてしまう勘介!
そこへ敵兵が群がり斬りかかってくる!勘介は鬼神の勢いでそれらを切り捨てていくが、ふと遠くを見ると馬を止め、こちらを見ている政虎。だが、次々と押し寄せてくる敵兵に除除に傷つけられていく・・背中を斬られ、槍で刺されても、敵兵の刀を奪い、後ろの兵ごと斬り伏せる奮戦ぶり。だが、ついに致命傷の銃弾が勘介を打ち抜いた!
そこへ・・平蔵が現れる。自分のとどめは敵になってしまったとはいえ、昔なじみの平蔵にと思ったのだろう。だがその平蔵も矢に当たって倒れてしまった・・。
ドドドドッ・・・その時、別働隊の騎馬の音が聞こえてくる。勝ちを確信した勘介。だが、その瞬間、勘介はその命をとられたのだ・・。リツも遠くでその勘介の命が尽きたのを感じとり、ただ涙を流すのだった・・。
午前中は上杉軍が優勢、午後は別働隊が駆けつけ武田軍が優勢。だが、この激戦でも・・武田と上杉の決着がつくことはなかった・・。
まだ戦は続く・・と政虎。武田の欲は尽きぬかと直江。「武田は・・ただこの乱世を生き抜くためだけに戦っているかのごとく、まさに修羅の道を歩んでござる」と宇佐美。「この乱世は一睡の夢にすぎぬ・・人の生涯もまた朝置く露のようなものであろう・・」政虎も感慨深げに言うのであった・・。
平蔵がヨロヨロと戦場を歩く。妻と子が待つ家へと・・。平蔵もなにが一番大切なのかようやくわかったのかもしれない・・。
・・その後の武田家は家督を継ぐ義信が今川を攻める父・信玄に反目する。義信の妻は今川の娘なのだ。義信は謹慎の身になり失意のまま亡くなる。そして信玄も天下を目指し上洛するも、途中病死。あとを継いだ勝頼は織田信長に破れ、その後、信長に追い詰められた勝頼は自害し、武田家は滅んでしまう・・。上杉家は謙信(政虎)が死んだあともその義を受け継いでいくことに。直江兼続などはそのもっともなひとりだといえる。関ヶ原の折、石田三成と盟約し、徳川家康をおびき出すため家康に挑戦状を書いた人物である。前田慶次郎も上杉家に途中来ることになるんだよな。
ああ・・終わってしまった。なかなかよかったんじゃないでしょうか!?風林火山!

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